青森県青森市「酸ヶ湯温泉旅館」の宿泊記をお届けします。
青森県を代表する温泉のひとつ、酸ヶ湯温泉旅館。
日本屈指の豪雪地帯に位置し、木造の巨大混浴大浴場「ヒバ千人風呂」で有名な温泉です。


今回筆者が宿泊したのは、サービスが簡略化された湯治棟。
サービスが簡略化されたと言っても、しっかり2食付き。
一人旅にもおすすめです。
当ブログ「東北旅びより」では、以下の内容をお届けします。
- 酸ヶ湯温泉旅館までのアクセス方法
- 酸ヶ湯温泉旅館 湯治棟の宿泊レビュー
- 酸ヶ湯温泉旅館の口コミ・評判・施設情報など
ぜひ参考にしてみてくださいね。
【宿泊記】酸ヶ湯温泉旅館 湯治棟|冬の青森一人旅!混浴大浴場ヒバ千人風呂で有名な名湯へ
青森駅前から無料シャトルバスで酸ヶ湯温泉旅館へ
酸ヶ湯温泉旅館の最寄り駅は、青森駅。
奥羽本線、津軽線、青い森鉄道が乗り入れています。
参考までに東京駅から東北新幹線に乗車する場合、ルートは以下の通り。
東京駅
(新幹線) 新青森駅 (奥羽本線) 青森駅新青森駅から青森駅までは約5分、1駅の距離です。
宿泊者限定で、青森駅前から無料送迎バスに乗車できます。
バスの発着場所はニコニコ通り沿いの青森駅商工会議所前。
セブンイレブンを目印にするといいかと思います。
筆者は今回、こちらのバスを利用することに。
無料送迎バスの時刻表は、以下の通り。
無料送迎バス時刻表(2023年現在) | ||
---|---|---|
青森駅商工会議所(セブンイレブン)前 | 酸ヶ湯温泉旅館 | |
10:15 | → | 11:15 |
14:00 | → | 15:00 |
9:50 | ← | 8:50 |
13:30 | ← | 12:30 |
送迎バスを利用する際は、宿泊の2日前までに電話での連絡が必要です。
この日は大きめの観光バス、マイクロバス2台での運行のようでした。
スタッフに予約時の名前を伝えると、観光バスの方に案内していただくことに。
シャトルバスの車内の雰囲気はこんな感じ。
一般的な4列シートのバスです。
足元が広く、約1時間の道のりをとても快適に過ごせました。
定刻通りに青森駅前を出発。
青森駅前から酸ヶ湯温泉旅館までは、およそ1時間の道のり。
ただ冬だと、もう少し時間はかかるかと思います。
こればかりは仕方ないですね。
力強いエンジン音を響かせながら、山を登っていくシャトルバス。
つい先ほどの街中の風景が嘘みたいです。
こんな雪道を毎年走ってるんですもんね、このバスは。
しかもバスだけじゃなく、普通に自家用車もバンバン走ってるのが驚きです。すごすぎる。
チェックイン
青森駅前から約1時間、酸ヶ湯温泉旅館に到着。
さすが日本屈指の豪雪地帯、酸ヶ湯…尋常ではない雪の量です。
同じ東北と言えども、筆者のいる仙台ではあまり雪が降りません。
酸ヶ湯温泉旅館のチェックイン時間は15時から。
14時台のバスに乗れば、到着後すぐにチェックイン可能です。
これは地味に嬉しいポイント。
ちなみにロビーに入った時点でもう硫黄の香りがします。
チェックイン完了。
バスの乗客が一斉にチェックイン手続きするわけですから、混雑する可能性が非常に高いです。
それでも特にトラブルなく、スタッフさんから丁寧な館内案内があったので、安心感がありました。
ちなみにこちらは日帰り入浴の案内表。
- 男女別大浴場「玉の湯」 午前9時~午後5時まで
- 混浴大浴場「ヒバ千人風呂」
※午前8時~午前9時は女性専用 午前7時~午後6時まで
売店はフロントの向かい側。
青森の名産品や酸ヶ湯温泉旅館ならではのグッズなど様々あります。
通路を抜け、客室の方へ。
- 旅館棟 1号館(トイレ付)/イ棟/7号館
- 湯治棟 2号館/3号館(トイレ付)/5号館/6号館
酸ヶ湯温泉旅館は以上のように館内が分かれており、それぞれ客室や食事内容に違いがあります。
筆者が宿泊するのは、最もリーズナブルな湯治棟の5号館。
リーズナブルとは言っても、しっかり2食付きなのがありがたいポイント。
歴史を感じる案内板。
一体いつからここにあるんでしょうか。
客室(湯治棟5号館)

筆者が宿泊したのは、サービスが簡素化された湯治棟。
湯治場らしい落ち着いた雰囲気の6畳和室ですね。
室内に冷暖房設備はないので、ヒーターが設置されています。
おそらく夏は扇風機が備え付けられているのでしょう。
布団はセルフスタイル。
予め畳の上に用意されていました。
テーブル周りはこんな感じ。
お茶請けの山塩ようかん。
山塩独特のまろやかな塩気と、ほどよい甘さがマッチしていてクセになります。
湯治棟ですがテレビもしっかりあります。
客室内の金庫。
貴重品はこちらに入れておきましょう。
酸ヶ湯温泉旅館のロゴ入りタオルと歯ブラシ。
縁側には大きめの冷蔵庫もあります。
浴衣は通路の浴衣コーナーからセルフで取っていく形式。
サイズ別に並んでます。



長期滞在者向けに電子レンジやコンロ、流し場、コインランドリーなども。
洗濯機、乾燥機は各100円となっていました。
- 昔ながらの湯治場の雰囲気を味わいたい
- トイレ・洗面所が共同でも平気
- 特に手厚いサービスは求めてないし、とりあえず温泉に入浴できればOK
以上のような人でしたら、湯治棟での宿泊がおすすめです。
湯治棟の夕食は和定食
時間になったので2階の夕食会場へ。
18時頃に行きましたが、そこまで混雑している様子ではありませんでした。
夕食会場はこんな感じ。
翌朝はこの場所がそのまま朝食会場になります。
夕食は和定食。
旅館棟に宿泊した場合はグレードアップした食事が提供されるようです。
ちなみに白米、汁物は食べ放題。
一応グレードを抑えられた食事ではあるものの、それでも個人的には十分満足でした。
また別途で注文できるお酒や単品料理などもあったので、物足りない場合はそちらを頼むのもよさそうです。
男女別小浴場 玉の湯
夕食後はいよいよ待ちに待った温泉。
ヒバ千人風呂は翌朝に入ることにして、夜は玉の湯へ行くことにしました。
混浴のヒバ千人風呂と違い、玉の湯は男女別の小浴場。
サイズ感もヒバ千人風呂と比べるとかなりコンパクトです。

浴室内はこんな感じ。
白濁した酸性の硫黄泉が特徴的。
ちなみにヒバ千人風呂と泉質に大きな違いはないんだそうです。
シャンプー、コンディショナー、ボディーソープも完備されてます。
ちなみにシャワーが備え付けられているのは玉の湯だけなのでご注意を。
小浴場は「ざっと10人くらい入ったら少し窮屈かな…?」という印象。
しかし運よく(?)ほぼ貸し切り状態で温泉を楽しめたので、広々と過ごせました。
混浴大浴場 ヒバ千人風呂
そして翌朝、早起きしてヒバ千人風呂へ。
朝5時頃に行きましたが、自分の他には3~4人しかいませんでした。
人ごみを避けて入浴したい場合は早朝がいいかもしれません。
また女性専用時間も設けてありますので、気になる人はその時間帯に入浴するのがおすすめです。
- 8時~9時
- 20時~21時

玉の湯と比べると圧倒的な広さ。
浴室内の広さは160畳。
テニスコート1面分くらいの広さがあるそう。
源泉は熱の湯・冷の湯・四分六分の湯・湯滝など4つの異なるものがあり、入口側の湯舟が熱の湯、奥側が四分六分の湯です。
個人的な体感としては
- 熱の湯 ちょうどいい熱さ
- 四分六分の湯 熱の湯より熱め
といったところ。
熱の湯の方が湯加減がちょうどよく、入ってる最中ずっと自分の感覚を疑っていたんですが間違っていなかったみたいです。
よかった。まじで病気かと思った。
- 熱の湯 湯温は低いが、体がずっと温まっている
- 四分六分の湯 湯温は高いが、体が冷めるのが早く、その程度を「四分六分」と表現している
とのこと。
いずれにせよ素晴らしいお湯であることに変わりはなく、この十数時間ですっかり酸ヶ湯のファンになってしまいました。
「酸ヶ湯は名湯」と言われている理由がよく分かった気がします。
湯治棟の朝食はバイキング形式
部屋に戻り少し休憩した後、朝食会場へ。
前日の夕食会場がそのまま朝食会場になります。
朝食はバイキング形式。
温泉卵や湯豆腐、サラダ、ウインナー、焼き魚に加え、ご飯のお供に最適なねぶた漬けなど種類豊富。
胃袋の許す限りいただきました。
ごちそうさまでした。
無料シャトルバスで青森駅前へ
時間になったのでチェックアウト。
前日の大雪が嘘のような天気です。
帰りも無料送迎バスを利用することに。
帰りのバス発車時刻は8時50分、12時半の2便。
冬季限定のJRバス「みずうみ号」も3便出てますが、こちらは有料です。
初冬だというのにこの積雪量。
真冬になったら一体どうなってしまうんでしょうか。
余談ですが、帰りは晴れていたので車窓から少し樹氷も見えました。
雪景色が見たい人にとっては、ちょっとした観光にもなっていいかもしれませんね。
酸ヶ湯温泉旅館から約1時間、青森駅前に到着。
8時50分発のバスに乗れば10時前後に着くので、青森での観光も十分に楽しめます。
「1泊2日で帰ってくるのがもったいない」というのが率直な感想。
滞在時間でいうとほんの十数時間でしたが、すっかり酸ヶ湯のファンになってしまいました。
「酸ヶ湯は名湯」と言われている理由がよく分かった気がします。
【口コミ・評判】酸ヶ湯温泉旅館に宿泊・日帰り入浴した人の感想は?
ここは一泊では勿体ない。休みをとって何泊でも逗留したいです。
引用:Googleの口コミより
東北縦断個人旅行で一番最後に寄った施設で日帰り入浴をしました。この地へ向かう道中から次第に硫黄の匂いが鼻をつきはじめ期待が高まります。フライト時間の都合で混浴場のみ利用させていただきました。こちらの温泉も良い意味で昭和を懐わせる趣きでノスタルジーに浸るにはもってこいです。白く濁った温泉にレトロな造りの混浴場に時間を忘れてゆったりと浸かりたかったのですが・・・短時間しか楽しめなかったのが心残りです。次に訪れた際は八甲田山登山にも挑戦し下山後にゆっくりと浸かってやるぞ!と野望を抱くことにしました。
引用:Googleの口コミより
女性は女性専用時間の午前8-9、午後20-21が安全でお勧め。
引用:Googleの口コミより
前置きとして温泉上級者に向けた泉質重視の宿だと思っています。酸ヶ湯温泉と言えば混浴の千人風呂が有名です。硫黄泉の泉質が最上級に良いため、泉質の良い宿に泊めさせて貰うことを第一に、細かいホスピタリティを期待する宿ではないことに留意すべきだと思います。
引用:Googleの口コミより
酸ヶ湯温泉旅館の施設情報
チェックイン | 15:00~ |
---|---|
チェックイアウト | ~10:00 |
アクセス | 青森駅東口からJRバスで約1時間10分 ※宿泊者限定で無料送迎バスあり |
日帰り入浴 | 大人:1,000円 小学生:500円 |
駐車場 | あり |
住所 | 〒030-0111 青森県青森市荒川南荒川山 国有林酸湯沢50番地 |
電話番号 | 0177386400 |
公式サイト | https://sukayu.jp/ |
【宿泊記】酸ヶ湯温泉旅館 湯治棟|冬の青森一人旅!混浴大浴場ヒバ千人風呂で有名な名湯へ|まとめ
以上、今回は「【宿泊記】酸ヶ湯温泉旅館 湯治棟|冬の青森一人旅!混浴大浴場ヒバ千人風呂で有名な名湯へ」という内容でお届けしました。
- 青森駅からバスで約1時間
- 混浴大浴場で有名なヒバ千人風呂
- 一人旅におすすめの湯治棟
日本屈指の豪雪地帯にて、約300年ほど前に開かれた古い歴史をもつ温泉宿、酸ヶ湯温泉。
「1泊2日で帰ってくるのがもったいない」というのが率直な感想です。
滞在時間でいうとほんの十数時間でしたが、すっかり酸ヶ湯のファンになってしまいました。
総ヒバ造りの「ヒバ千人風呂」は一度体験する価値アリです。




