JR山田線を走る快速列車リアス号の乗車レポートをお届けします。
山田線は、岩手県の盛岡駅~宮古駅を結ぶ非電化路線。
東日本屈指の秘境ローカル線としても有名です。
山奥を進む山田線の車窓は左右どちらの景色も圧巻…
ローカル線の旅がしたい人にはピッタリの路線ですよ。
そんなわけで当ブログ「東北旅びより」では、以下の内容を紹介していきます。
- 山田線快速リアスの使用車両や時刻表・停車駅
- 山田線快速リアス(盛岡発宮古行き)の乗車記
- 山田線快速リアスの車窓や見どころ
ぜひ参考にしてみてくださいね。
山田線・快速リアスとは?
山田線は、岩手県の盛岡駅~宮古駅間の約102kmを結ぶ路線です。
かつては宮古駅より先の釜石駅まで結んでいましたが、東日本大震災の影響で長期運休を余儀なくされることに。
その8年後の2019年3月、三陸鉄道リアス線に移管する形で宮古駅~釜石駅間は復旧を果たしました。
山田線の由来となった山田町は移管された区間内にあるため、今では山田町を通らない山田線となっています。
そんな山田線で運行する快速列車、リアス号。
盛岡と宮古を約2時間半で結んでいます。
名前付きの快速列車ですが、指定席などはなく全車自由席。
宮古駅発が1日1本、盛岡駅発が1日2本の運行です。
この他、観光列車ひなびの車両を使用した「ひなび宮古」も週末限定で運行しています。
盛岡駅~宮古駅を直通で運転する山田線は、平日に1日8本、休日に1日10本。
只見線などと比べればマシな方ですが、決して多い本数とは言えません。
乗車するときは注意が必要です。
快速リアスの時刻表・停車駅・料金
時刻表・停車駅
盛岡発 宮古行き(下り)
盛岡 | 上盛岡 | 山岸 | 上米内 | 陸中川井 | 茂市 | 千徳 | 宮古 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
11:09 発 | 11:13 着 11:13 発 | 11:16 着 11:17 発 | 11:23 着 11:27 発 | 12:49 着 12:49 発 | 13:09 着 13:09 発 | 13:26 着 13:26 発 | 13:30 着 | |
13:12 発 | 13:16 着 13:16 発 | 13:19 着 13:20 発 | 13:26 着 13:26 発 | 14:50 着 14:50 発 | 15:10 着 15:10 発 | 15:27 着 15:27 発 | 15:31 着 |
宮古発 盛岡行き(上り)
宮古 | 千徳 | 茂市 | 陸中川井 | 上米内 | 山岸 | 上盛岡 | 盛岡 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
09:19 発 | 09:23 着 09:23 発 | 09:41 着 09:41 発 | 10:02 着 10:03 発 | 11:26 着 11:27 発 | 11:33 着 11:33 発 | 11:36 着 11:37 発 | 11:41 着 |
料金
盛岡駅~宮古駅 | 1,980円 |
---|
快速リアスは全車自由席のため、指定席料金などはかかりません。
そのため予約不要で、乗車券のみ購入すればOK。
また快速列車のため、青春18きっぷや北海道&東日本パスでの乗車も可能です。
【快速リアス 乗車記】車窓の見どころ満載!JR山田線を走る優等列車で盛岡~宮古2時間半の旅
盛岡駅からJR山田線快速リアスに乗車
旅の出発地は盛岡駅。
岩手県の県庁所在地、盛岡市のターミナル駅です。
盛岡駅から山田線快速リアス号に乗車していきます。
出発の10分前になると、ホームに山田線が入線してきました。
表示幕には快速と表記されています。
ではさっそく乗り込んで行きましょう。
山田線の使用車両 キハ110系の車内
山田線快速リアスの使用車両はキハ110系というもの。
JR東日本のローカル線区間でよく見かける車両ですね。
普通列車、快速列車どちらも同じタイプの車両を使用しています。
筆者の乗車時は2両編成でしたが、時間帯によっては1両での運転のときもあるそう。
車内はこんな感じ。
2~4人掛けのボックスシートを主体とした配置で、各座席にはテーブルが設置されていました。
今回は4人掛けのボックスシートを使うことに。
調べたところ、一部の車両にだけテーブルがついているのだとか。
車内には筆者含め10人ほどといった具合ですね。
盛岡駅を出発
山田線快速リアスは定刻通りに盛岡駅を出発。
途中の上米内駅までは住宅街を走ります。
上米内駅に到着しました。
盛岡発の山田線は大体がこの駅で折り返しとなります。
上米内駅から陸中川井駅まで約1時間半無停車
上米内駅を過ぎると、山田線は区界峠へと入っていきます。
盛岡駅周辺とは打って変わり、辺り一面は森だらけです…
なお上米内駅から次の陸中川井駅までは、約1時間半ノンストップでの運行。
険しい峠道を力強く、そしてスイスイと駅を通過していきます。
山田線すご…よくこんなとこに線路通せたなあ🙄 紅葉シーズンになったらもっと景色がよさそう! pic.twitter.com/BiGmWIKmOS
— なか@東北旅びより (@naka_travel) September 27, 2019
ひとつ隣の区界駅付近を通過しました。
区界駅は東北一標高が高い駅ということもあってか、周りはどこを見ても山しかありません。
上米内駅と区界駅の距離は25.7km。
所要時間にすると30分。
なんとJR東日本内では最長の駅間距離なのだとか。
実は上米内駅~区界駅間には、かつて大志田駅と浅岸駅という秘境駅ありました。
しかし2016年3月に廃駅になったので、現在では約26kmにわたって駅がない区間となっているんです。
現在は駅舎やホームが撤去されているので、駅だった面影はキレイさっぱり無くなっています。
そして、おそらく浅岸駅があったであろうとされる場所の周辺。
駅とわかるような物は特に残されておらず、更地となっていました。
こちらが大志田駅があったであろうとされる場所の周辺。
こちらも駅だった時代の痕跡が残ってない状況でした。
区界駅を通過してしばらくすると、車窓からは閉伊川が見えてきます。
上米内駅から約1時間、陸中川井駅に到着。
旧川井村の中心駅ということもあり、周辺では小さな集落を確認できました。
駅舎、ホームが昔ながらの雰囲気でいいですね。
旧岩泉線の起点駅 茂市駅
陸中川井駅から約20分、茂市駅に到着しました。
駅構内の端にぽつんと建つ、ホーム跡と駅名標跡。
かつて茂市駅からは、山田線の他に岩泉線という路線が発着していました。
岩泉線は山田線を超える最強のローカル線で、茂市駅発の列車はなんと1日3本の運行だったのだとか…
- 8:01 宮古行き
- 17:20 茂市行き
- 19:33 宮古行き
そんな岩泉線は、土砂崩れによる脱線事故も重なり2014年4月には廃止に。
現在は茂市駅からJRバスが岩泉方面まで出ています。
茂市駅出発後は、再びのどかな風景の中を走り抜けます。
これぞ日本の原風景と言わんばかりの景色。
いわゆる赤字ローカル線って、沿線に手入れが行き届いた場所が他より少ない分、こういった素敵な景色に出会えるものです。
一人の旅好きとして力になれることは少ないですが、とにかく乗れるうちに沢山乗ること。
好きな路線のためにできることは、それしかないと思います。
どうか、できる限り長く存続してほしい…
そう願うばかりです。
しばらくすると、隣に三陸鉄道リアス線の線路が見えてきます。
終点の宮古駅はすぐそこです。
終点の宮古駅に到着
盛岡駅から約2時間、終点の宮古駅に到着しました。
宮古駅に着くと、山奥の風景とは一変…
港町の雰囲気が辺り一面に広がっています。
旧山田線区間(宮古~釜石)は三陸鉄道リアス線に移管され復旧
かつて山田線は、宮古駅から先の釜石駅まで結ぶ路線でした。
しかし2011年の東日本大震災の影響で、宮古駅~釜石駅間は不通に…
その8年後の2019年3月、三陸鉄道リアス線として復旧を果たします。
宮古駅~釜石駅間は沿岸部を通る箇所も多く、車窓の景色が抜群。
山田線の風景とは180度変わった景色を楽しめるので、とてもおすすめです。
【快速リアス 乗車記】車窓の見どころ満載!JR山田線を走る優等列車で盛岡~宮古2時間半の旅|まとめ
以上、今回は「【快速リアス 乗車記】車窓の見どころ満載!JR山田線を走る優等列車で盛岡~宮古2時間半の旅」という内容でお届けしました。
山田線は東北屈指の超ローカル線ですが、だからこそ楽しめる風景があります。
ローカル線の旅にピッタリの路線なので、とてもおすすめです。