これまでに様々な乗り放題切符で鉄道一人旅をしてきた筆者。
そんな筆者が今回紹介したいのが、2025年6月10日に発表された「東日本のんびり旅パス」というフリーパスです。
青春18きっぷと東日本のんびり旅パス。
ぱっと見だと大して変わりないようにも感じる2つの乗り放題切符。
東日本のんびり旅パスと青春18きっぷ、どんな違いがあるのでしょうか?
当ブログ「東北旅びより」では、以下の内容を紹介していきます。
- 東日本のんびり旅パスの価格や期間・購入方法
- 東日本のんびり旅パスの対象エリアは?特急・新幹線は乗れる?
- 【モデルコース】東日本のんびり旅パスで乗車したい東北の列車
ぜひ参考にしてみてくださいね。
東日本のんびり旅パスとは?
フリーエリア内の普通・快速列車の普通車自由席及びBRTが土休日を含む連続する3日間乗り降り自由です。
3連休などを利用しながら、普通・快速列車で時間を味方にした「のんびり旅」を楽しんでみませんか。引用:JR東日本
東日本のんびり旅パスは、JR東日本の普通列車、快速列車、BRTが3日間乗り放題になるフリー切符。
同じくJR東日本が発売する週末パスが6月末で廃止となることに合わせたのか、7月初めから使用可能です。


週末パスの代替と考えるにはちょっと…というのが正直な感想。
ただし、これは週末パスがあまりにも有能すぎたというだけのこと。
もちろん東日本のんびり旅パスならではの魅力もあるので、ぜひ参考にしていただければと思います。
東日本のんびり旅パスの料金・期間・フリーエリア・購入方法
料金
大人・子ども | 9,000円 |
---|
発売期間・利用期間
発売期間 | 2025 年6月18日(水)5:00~12月24日(水)23:50 |
---|---|
利用期間 | 2025年7月1日(火)~12月26日(金) |
東日本のんびり旅パスは、利用開始日の1ヶ月前から当日までの発売。
旅行当日の朝にでも買えるのは個人的に嬉しいポイントです。
有効期間
有効期間は、購入時に指定した利用開始日から連続する3日間。
最終日は、その日の最終列車まで利用可能です。
対象のフリーエリア
- JR東日本全線
- 青い森鉄道の一部エリア
以上の普通・快速列車の普通車自由席、BRTが利用可能。
また当日中にJR線へ乗り継ぐ場合に限り、青い森鉄道の青森駅・野辺地駅・八戸駅で途中下車できます。
青い森鉄道については「青い森鉄道の乗り方」でも紹介しています。
青春18きっぷ利用者向けの記事ですが、東日本のんびり旅パスと同様のルールなので合わせて参考にしてみてください。

奥羽本線の新青森駅~青森駅間のみの利用であれば、特例として特急つがるの自由席に東日本のんびり旅パスだけで乗車可能です。
購入方法
東日本のんびり旅パスは、WEBサイト「えきねっと」のみでの販売。
みどりの窓口や指定席券売機では購入できないので要注意。
なお切符はえきねっとトップ画面の「おトクなきっぷ」から購入可能。
指示に従い、支払いまで済ませます。
えきねっとで購入後、指定席券売機で発券が必要です。
【メリット・デメリット】東日本のんびり旅パスと青春18きっぷの違いは?
ぱっと見だと大して変わりないようにも感じる2つのフリーパス。
東日本のんびり旅パスと青春18きっぷ、どんな違いがあるのでしょうか?
以下ではそれぞれの特徴を踏まえ、東日本のんびり旅パスのメリット・デメリットを紹介していきます。
東日本のんびり旅パスのメリット
青春18きっぷより安い
- 青春18きっぷ(3日用) 10,000円
- 東日本のんびり旅パス 9,000円
青春18きっぷ(3日用)よりも1,000円安いのが、一番わかりやすい特徴。
旅行の全日程が東日本内で完結するようであれば、東日本のんびり旅パスの方がお得になるでしょう。
青春18きっぷよりも一足早く使える
- 青春18きっぷ 2025年7月19日(土)から
- 東日本のんびり旅パス 2025年7月1日(火)から
それぞれの切符の利用開始日は以上の通り。
青春18きっぷよりも一足先に使えます。
シーズン関係なく使える
青春18きっぷ、北海道&東日本パスなどの代表的な乗り放題切符は、基本的に春・夏・冬の長期休暇に合わせた販売。
それに対し、東日本のんびり旅パスはシーズン関係なく通年での販売。
土日だけでなく平日に使えるのも魅力です。
さらに11月であれば、旅行シーズン真っ只中でなければ、青春18きっぷシーズンのような混み合う時期でもない…
そのため人混みを避けて、比較的ゆったりとした鉄道旅を楽しむことができるのです。
東日本のんびり旅パスのデメリット
範囲が東日本のみ
青春18きっぷは全国のJR線に乗車できることに対し、東日本のんびり旅パスはその名の通り東日本のみ。
- 青春18きっぷ(3日用) 10,000円
- 東日本のんびり旅パス 9,000円
それぞれの値段を考慮すると、西日本も道中に挟む場合は、1,000円足して青春18きっぷを買った方が断然安いかと。
特急・新幹線には乗車不可
東日本のんびり旅パスでは原則として特急・新幹線には乗車できません。
もし特急・新幹線に乗る場合は、乗車券と特急券を新たに買うことが必須。
ただし新青森駅~青森駅間のみの利用であれば、特例として特急つがるの自由席に東日本のんびり旅パスだけで乗車可能です。
連続した日程での利用が必須
東日本のんびり旅パスは、飛び飛びの日程で利用できません。
青春18きっぷも現在は連続での利用となっているため、2つの切符を比較した場合では特にデメリットというわけではありませんが…
システム上仕方ないとはいえ、もっと自由度の高い切符があったら簡単に差別化できるのに…とも思います。
【モデルコース】東日本のんびり旅パスで乗車したい東北の列車
【秋田・青森】観光列車リゾートしらかみで行く日本海の旅
東北を代表する観光列車「リゾートしらかみ」で日本海を巡るコース。
全車指定席の快速列車、リゾートしらかみは840円の指定席券を買うだけで乗車可能。
秋田駅~青森駅間を乗り換えなし&絶景を楽しみながら移動可能です。
秋田県・青森県の沿岸部を経由して走る観光列車。
沿線の大部分で、日本海の絶景を楽しめるのが魅力です。
奥羽本線であれば3時間ほどの所要時間のところ、リゾートしらかみはなんと5~6時間。
追加料金が必要ですが、それでも乗車する価値は十分にあります。


【福島・新潟】あいづSATONO・SLばんえつ物語で行く会津の旅


福島県の郡山駅から会津地方を経由し、新潟まで至るルート。
郡山駅10時台発の「あいづSATONO」に乗車すれば、4時間ほど会津若松での観光も楽しめます。
その上、会津若松駅からは人気観光列車の「SLばんえつ物語」にも乗車可能。


会津若松は東北を代表する観光地のひとつ。
歴史的な文化遺産や街並み、グルメどれも魅力あふれるものばかりです。


SATONO、SLばんえつ物語には普通車・グリーン車の2タイプの席があります。
東日本のんびり旅パスで乗車できるのは普通車のみ。
グリーン車に乗車する場合は、新たに乗車券も買わなければいけません。
【仙台~東京】乗り鉄で長旅をしてみたい初心者はまずはこれ
東北本線をひたすら乗り継ぎ、東北から首都圏へ。もしくはその逆。
中でも仙台~東京を在来線のみで…なんてルートを試す人は多いです。

東北本線での乗り継ぎは接続が良く、特に首都圏では待ち時間数分なんてこともざらです。
関東方面まで抜ければ本数も充実しており、観光に時間を割くことも十分に可能でしょう。
青春18きっぷを初めて使うなら、まずはこのルートがおすすめです。

【仙台~東京】一味違った行き方を試したい時の常磐線ルート
常磐線を乗り継ぎ、仙台から首都圏へ。もしくはその逆。
早朝に仙台を出発するのであれば、所要時間は東北本線経由と大差ありません。
ただし時間帯によっては、待ち時間が1時間前後発生することも。
中でも原ノ町駅~いわき駅間は特に本数が少ない区間。
日中は特に要注意です。
2024年3月16日のダイヤ改正より、原ノ町駅~水戸駅直通の普通列車が増えたようです。
これにより、東北本線よりも少ない乗り換え回数で仙台~東京の移動が可能になりました。
また、いわき駅での乗り換えの手間や待ち時間などの負担も多少減るでしょう。
内陸部を走る東北本線に対し、常磐線は沿岸部を走る路線。
海が見える区間はそこまで多いわけではありませんが、やはり車窓からのオーシャンビューは格別。
また乗り換え回数も、東北本線に比べ少ないことが多いです。

【首都圏】普通列車グリーン車で快適に移動

- 東海道線
- 横須賀線、総武快速線
- 宇都宮線
- 高崎線
- 湘南新宿ライン
- 上野東京ライン
- 常磐線
以上の路線の特定区間では、普通列車にグリーン車が併結しています。

- リクライニングシート・テーブル完備
- グリーン車用トイレあり
- 車内販売あり
普通車と比べると、文字列だけでもすでに快適そうな印象。
乗車距離に応じて1,000円前後の追加料金が必要ですが、東日本のんびり旅パスと合わせての利用もOK。
特に鉄道旅行者の場合、長距離移動も多いでしょうから、楽できるポイントではなるべく楽しておきたいもの。
新幹線に比べれば安く抑えられますし、首都圏での移動の際はとてもおすすめです。

【初心者向け】東日本のんびり旅パスとは?使い方やおすすめモデルコースを紹介|まとめ
以上、今回は「【初心者向け】東日本のんびり旅パスとは?使い方やおすすめモデルコースを紹介」という内容でお届けしました。
事情もあるのでしょうが、せめて回数制限があっても特急が使用できたり、第三セクター区間の自由度がもっとあったりさえすれば、簡単に差別化できるのに…とは正直思ってしまいます。
ただでさえ週末パス廃止直前の発表ですし…
とは言え、お得な切符であることに変わりはありません。
シーンは限られるかもしれませんが、これはこれで使えそうです。
様々な切符がありますので、目的に応じて使い分けしていただけたらと思います。


