ここでは特急つがる1号グリーン車の乗車レポートをお届けしていきます。
特急つがるは、奥羽本線の秋田駅~青森駅間で運行する特急列車。
約185kmの距離を2時間半ちょっとで結びます。


ローカル特急でありながら、半室グリーン車がついている特急つがる。
- 霞桜をイメージした、落ち着きを感じる座席
- 高級感と温かみのあるインテリア
- フットレスト付きで足元楽チン
秋田駅~青森駅間は、隣県でも普通列車であれば3時間以上かかる区間。
しかも普通列車はロングシート車両ですし、特急列車の存在は心強いです。
青春18きっぷ旅行のお供として利用してみるのもいいかもしれません。
当ブログ「東北旅びより」では、以下の内容を紹介していきます。
- 特急つがるグリーン車 秋田駅~青森駅の乗車レポート
- 特急つがるの時刻表・停車駅・座席表(グリーン車)・料金
- 特急つがるの車窓の見どころ、沿線のおすすめスポット
ぜひ参考にしてみてくださいね。
奥羽本線・特急つがるとは?
奥羽本線は、福島駅から山形県・秋田県を経由し、青森駅までの約485kmの区間を結ぶ路線。
かつては寝台特急あけぼの・急行津軽などの優等列車も運行した、東北の重要路線です。
- 福島駅~新庄駅:山形新幹線
- 大曲駅~秋田駅:秋田新幹線
以上の区間では、いわゆるミニ新幹線として東北新幹線との直通運転が実施されています。
在来線区間を新幹線が走るという、珍しい光景を見れるのも魅力のひとつ。
信じられるか…これ新幹線なんだぜ…? pic.twitter.com/WTlhcjrTuL
— なか@東北旅びより (@naka_travel) May 19, 2021
「○○本線」という名前からは想像がつかないほどの険しい峠越え区間もあり、車窓は見ごたえ抜群。
青春18きっぷ旅行におすすめしたい、東北の路線のひとつです。
そんな奥羽本線で運行する特急列車、つがる号。
秋田駅~青森駅間で1日3往復運行しています。
特急つがるの使用車両は、E751系というもの。
2000年に東北本線の盛岡駅~青森駅間を走る特急「スーパーはつかり」としてデビューしました。
- 2000年 特急スーパーはつかり(盛岡~青森)としてデビュー
- 2002年 東北新幹線の八戸延伸に伴い、特急つがる(八戸~青森~弘前)として再デビュー
- 2010年① 東北新幹線の新青森延伸に伴い、従来の特急つがるは廃止
- 2010年② 全列車が運用から離脱
- 2011年 特急かもしか(秋田~青森)に代わり、現在の特急つがるが誕生
在来線の花形、東北本線のエース特急としてデビューしたE751系。
一時は青函トンネルを通り、函館までの運行も期待されていたものの、実際にその役割を任されたのは別の車両でした。
その結果、デビューからたった10年で全列車が運用から一時離脱となってしまいます。
2011年には秋田駅~青森駅を結ぶローカル特急「つがる号」として復帰し、現在に至ります。
特急つがるの時刻表・停車駅・座席表(グリーン車)・料金
時刻表・停車駅
秋田発 青森行き
秋田 | 八郎潟 | 森岳 | 東能代 | 二ツ井 | 鷹ノ巣 | 大館 | 碇ヶ関 | 大鰐温泉 | 弘前 | 浪岡 | 新青森 | 青森 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
つがる1号 | 8:39 発 | 09:01 着 09:01 発 | 09:16 着 09:16 発 | 09:25 着 09:26 発 | 09:39 着 09:40 発 | 09:50 着 09:50 発 | 10:05 着 10:06 発 | 10:24 着 10:24 発 | 10:32 着 10:32 発 | 10:42 着 10:44 発 | 10:56 着 10:57 発 | 11:11 着 11:13 発 | 11:19 着 |
つがる3号 | 12:40 発 | 13:02 着 13:02 発 | 13:17 着 13:17 発 | 13:26 着 13:27 発 | 13:40 着 13:41 発 | 13:51 着 13:51 発 | 14:08 着 14:09 発 | 14:27 着 14:27 発 | 14:35 着 14:35 発 | 14:45 着 14:47 発 | 14:59 着 14:59 発 | 15:14 着 15:16 発 | 15:21 着 |
つがる5号 | 15:52 発 | 16:14 着 16:15 発 | 16:29 着 16:30 発 | 16:39 着 16:40 発 | 16:53 着 16:54 発 | 17:04 着 17:05 発 | 17:22 着 17:23 発 | 17:41 着 17:41 発 | 17:50 着 17:50 発 | 18:00 着 18:02 発 | 18:14 着 18:14 発 | 18:29 着 18:31 発 | 18:37 着 |
青森発 秋田行き
青森 | 新青森 | 浪岡 | 弘前 | 大鰐温泉 | 碇ヶ関 | 大館 | 鷹ノ巣 | 二ツ井 | 東能代 | 森岳 | 八郎潟 | 秋田 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
つがる2号 | 09:04 発 | 09:09 着 09:11 発 | 09:26 着 09:26 発 | 09:38 着 09:40 発 | 09:50 着 09:50 発 | 09:58 着 09:58 発 | 10:16 着 10:17 発 | 10:31 着 10:32 発 | 10:42 着 10:42 発 | 10:56 着 10:56 発 | 11:06 着 11:06 発 | 11:20 着 11:21 発 | 11:44 着 |
つがる4号 | 12:41 発 | 12:46 着 12:48 発 | 13:03 着 13:06 発 | 13:18 着 13:20 発 | 13:29 着 13:30 発 | 13:37 着 13:38 発 | 13:56 着 13:57 発 | 14:14 着 14:14 発 | 14:24 着 14:25 発 | 14:38 着 14:39 発 | 14:48 着 14:49 発 | 15:03 着 15:03 発 | 15:27 着 |
つがる6号 | 15:56 発 | 16:01 着 16:03 発 | 16:18 着 16:18 発 | 16:30 着 16:32 発 | 16:43 着 16:43 発 | 16:51 着 16:51 発 | 17:09 着 17:10 発 | 17:27 着 17:28 発 | 17:38 着 17:38 発 | 17:51 着 17:52 発 | 18:02 着 18:02 発 | 18:16 着 18:17 発 | 18:41 着 |
座席表(グリーン車)

- 1号車:グリーン車・指定席
- 2号車:指定席
- 3・4号車:自由席
特急つがるは全部で4両編成。
1号車の半室がグリーン車になっています。
16席のみのコンパクトな室内ですが、土日や繁忙期以外はそこまで混雑することはないようです。
料金
乗車券 | 秋田~大館:1,980円 秋田~弘前:2,640円 秋田~新青森:3,140円 秋田~青森:3,140円 |
---|---|
自由席 | 秋田~大館:1,360円 秋田~弘前:1,360円 秋田~新青森:1,760円 秋田~青森:1,760円 |
指定席 | 秋田~大館:1,890円 秋田~弘前:1,890円 秋田~新青森:2,290円 秋田~青森:2,290円 |
グリーン車 | 秋田~大館:3,460円 秋田~弘前:3,460円 秋田~新青森:3,860円 秋田~青森:3,860円 |
【特急つがるグリーン車 乗車レポ】これは快適!奥羽本線秋田~青森を結ぶローカルトレイン
秋田駅から特急つがる1号に乗車
旅の始まりは秋田駅。
秋田県秋田市の代表駅で、秋田新幹線、奥羽本線、羽越本線、男鹿線が乗り入れています。
秋田駅から乗車するのは、特急つがる1号の青森行き。
秋田駅から青森駅までは約2時間半。
隣県ではあるものの、走行距離にすると約185km。
普通列車であれば3時間以上はかかる区間ですからね。
しかも普通列車はロングシート車両ですし、特急列車の存在は大変ありがたいです。
すでに3番線ホームに入線していた特急つがる。
オレンジ、黄色、白を基調としたカラーリングが特徴的です。
車両先頭部には「Tsugaru」の文字。
ちなみにスーパーはつかりとして運行していた当時は「Hatsukari」となっていました。
これまでに何度か乗車する機会があった特急つがる。
ただグリーン車は今回が初めてだったのでワクワクドキドキです。
特急つがるグリーン車の車内
特急つがるは全部で4両編成。
1号車の半室がグリーン車になっています。
16席のみのコンパクトな室内ですが、土日や繁忙期以外はそこまで混雑することはないようです。
木目調のデザインに、温かみを感じる電球色のライト。
落ち着いて過ごせる車内です。
霞桜をイメージした、パープル系の上品な座席。
全体的に包み込んでくれるような柔らかさがあり、座り心地も良好です。
個人的な感覚ですが、とれいゆつばさなどで使われているE3系のグリーン車と似ているような気が…?
特別かなり広い!というわけではないものの、座席は大きめに倒れますし、個人的には好きですね。
各座席には背面テーブルも。
分厚くてしっかりしています。
肘掛けには特にミニテーブルなどの設備は付いていないようです。
最前列の席のみ、一枚板のような固定されたテーブルになってます。
足元にはフットレスト。
フットレストがあるだけでも、足元の疲れがだいぶ軽減されるのでありがたいです。
運転席のすぐ後ろには、荷物置き場があります。
ハンガーラックのようなスペースもあるので、冬季はコートを掛けられるんでしょうか?
ドアを挟んですぐ向かい側には普通席。
グリーン車を利用する場合、一度普通席を通って向かうようになります。
車窓の見どころと沿線のおすすめスポット
秋田駅を定刻通りに発車した特急つがる。
出発後、しばらくは秋田市の市街地の中を走ります。
追分駅を出発後、男鹿線と分岐。
特急つがるは引き続き、奥羽本線内を進みます。
特急つがるの車窓から見える田園風景。
天気もよく、最高の景色です。
秋田駅から約50分で東能代駅に到着。
東能代駅は「一度は乗りたいローカル線」として有名な五能線の起点駅でもあります。
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米代川を渡る特急つがる。
米代川は、岩手県八幡平市から日本海へと続く河川。
「米のとぎ汁のような白い川」というのが名前の由来で、古くは米白川と呼ばれていました。
なかなか大きな川なので、見ごたえがあります。
余談ですが、米代川近隣を走る花輪線では、かつて「急行よねしろ」という列車も走っていましたね。
鷹ノ巣駅に到着した特急つがる。
鷹ノ巣駅からは、角館駅までを結ぶ第三セクター鉄道「秋田内陸線」が発着しています。
東北の冬景色 pic.twitter.com/caRVAc3O2R
— 東北旅びより@東北の鉄道旅行メディア (@tohoku_travel) April 11, 2021
秋田内陸線の魅力は、ほぼ全線を通して大自然の車窓を楽しめるところ。
特に冬の車窓は水墨画のようで、一度は見る価値アリです。
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夏の奥羽本線の車窓から pic.twitter.com/5eLgsvb1lB
— 東北旅びより@東北の鉄道旅行メディア (@tohoku_travel) May 29, 2021
奥羽本線内をゆっくり走行する特急つがる。
東北本線特急時代の快走はもう見れませんが、快適な車内でのんびり車窓を楽しむのも、これはこれでアリです。
鷹ノ巣駅から15分ほどで、大館駅に到着。
大館駅は、秋田県北部の中心都市である大館市の主要駅。
奥羽本線の他、秘境ローカル線の花輪線も乗り入れています。
大鰐温泉駅に到着。
その名の通り、大鰐温泉の最寄り駅です。
駅前には足湯の他、鰐come(ワニカム)という温泉施設もあります。
特に鰐come(ワニカム)は、リーズナブルな料金で大鰐温泉を手軽に楽しめるのでおすすめです。
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秋田駅から約2時間、弘前駅に到着した特急つがる。
駅周辺にはリンゴ畑もあり、津軽地方らしい車窓を楽しめます。
青森県内の主要駅ということもあり、乗客の乗り降りも比較的多かったですね。
青森駅の隣駅、新青森駅に到着。
余談ですが、青春18きっぷ・北海道&東日本パス利用者は、青森駅~新青森駅の相互発着の場合に限り、特急つがるの自由席を利用できます。
終点の青森駅に到着
秋田駅から2時間40分、特急つがるは終点の青森駅に到着。
青森市といえば、まず目にするのがベイブリッジ。
つがる号の後ろに写るベイブリッジを見ると、青森駅に来た実感が湧きます。
2時間40分の長旅でしたが、とても快適に過ごせました。
インテリアも高級感があり、個人的にすごく好みでしたね。
一度は乗る価値アリです。
【特急つがるグリーン車 乗車レポ】これは快適!奥羽本線秋田~青森を結ぶローカルトレイン|まとめ
以上、今回は「【特急つがるグリーン車 乗車レポ】これは快適!奥羽本線秋田~青森を結ぶローカルトレイン」という内容でお届けしました。
- 秋田~青森を約2時間半で結ぶローカル特急
- 高級感のある半室グリーン車
- フットレスト付きで足元楽チン
今では「寂しい特急列車」とまで言われるようになってしまったE751系特急つがる。
しかし実際に乗車してみると、とても快適で充実した時間を過ごせました。





