特急いなほ7号、新潟発秋田行きのグリーン車乗車レポートをお届けしていきます。
特急いなほは、羽越本線・白新線経由で運行する特急列車。
新潟駅~酒田駅~秋田駅間を約3時間半で結んでいます。
特急いなほの最大の特徴は、圧倒的な快適性を誇るグリーン車。
- 2列+1列の3列広々シート
- 新幹線をはるかに上回るシートピッチ
- 充電コンセント付き
- 車窓を楽しめるフリースペースあり
鉄道旅行者の中では「豪華すぎるグリーン車」として有名で、在来線の特急列車としては最高のスペックだと言われています。
筆者はこれまでに様々な車両に乗ってきましたが、特急いなほのグリーン車は間違いなくトップクラスの快適性です。
座席だけでなく、車窓の景色も抜群。
羽越本線の魅力はなんといっても、その風光明媚な車窓です。
- 新潟県側:日本海の絶景や笹川流れ
- 山形県・秋田県側:庄内平野や鳥海山
車窓はもちろん、在来線トップクラスとも言える特急いなほのグリーン車。
一度は乗る価値アリです。
当ブログ「東北旅びより」では、以下の内容を紹介していきます。
- 特急いなほ7号 新潟駅~酒田駅~秋田駅間の乗車レポート
- 特急いなほグリーン車の座席表・おすすめ座席
- 特急いなほの車窓の景色や見どころ
ぜひ参考にしてみてくださいね。
羽越本線・特急いなほとは?
羽越本線は、秋田駅と新津駅(新潟県)の約272kmを結ぶ長大路線。
東北の日本海側で活躍する、主要路線のひとつとして数えられます。
羽越本線の魅力はなんといっても、その風光明媚な車窓。
新潟県側では、日本海の絶景や笹川流れ。
山形県・秋田県側では、庄内平野や鳥海山。
険しい山道や崖の中を進む姿は、○○本線という名前からは想像がつきません。
その車窓の景観から、週末には海里という観光列車が走ることも。
青春18きっぷなどでも乗車できることから、鉄道旅行者にもおすすめの列車です。
そんな羽越本線で運行する特急列車、いなほ号。
いなほ号は、羽越本線・白新線経由で新潟駅~酒田駅~秋田駅間を結ぶ特急列車。
使用車両は、かつて常磐線特急「フレッシュひたち」として使われていたE653系です。
- 新潟~酒田:1日7本
- 新潟~秋田:1日2~3本
新潟駅発の特急いなほは、1日合計7本。
そのうち5本が途中の酒田駅止まりで、2本だけが秋田駅まで直通します。
ゴールデンウィークや年末年始など、繁忙期になると秋田駅まで直通する列車が3本になることが多いです。
【座席表】特急いなほグリーン車のおすすめ座席はA席!
- 新潟発:先頭がグリーン車
- 秋田・酒田発:最後尾がグリーン車
全7両編成のうち、1号車がグリーン車。
2・3・4号車は指定席、5・6・7号車は自由席です。
特急いなほの最大の特徴とも言えるであろう、圧倒的な快適性を誇るグリーン車。
鉄道旅行者の中では「豪華すぎるグリーン車」として有名で、在来線の特急列車としては最高のスペックだと言われています。
- 2列+1列の3列広々シート
- シートピッチ(座席前方の足元の空間)は驚異の1,820mm
- 充電コンセント付き
- 車窓を楽しめるフリースペースあり
参考までに、新幹線のシートピッチは以下の通り。
グリーン車 1,160mm
グランクラス 1,300mm
つまり特急いなほのグリーン車のシートピッチは、新幹線の最高クラスの座席をも凌駕する広さということです。
特急いなほグリーン車のおすすめ座席は、1人掛けのC席…ではありません。
1人掛けのC席よりも、実は2人掛けのA席がおすすめです。
- 海側かつ窓側の座席がA席
- 2人掛けの列だが、繫忙期以外は相席になることがあまりない
特に1人掛けの座席にこだわる理由がないのであれば、A席を選んでおくといいと思います。
中でも新潟駅発の特急いなほの場合、グリーン車最前列の1番A席は圧倒的におすすめ。
注目していただきたいのは、座席後部の仕切り。
1号車2~6番の座席の場合、前方に仕切りがあるため、足元が少し狭くなってしまうんです。
最前列の1番だけは、座席前方に仕切りが存在しません。
つまり、他の席よりも圧倒的に足元が広いんです。
筆者の記憶が正しければ、確か秋田発の特急いなほの場合は、最前列でも仕切りがあったかと…
特急いなほのグリーン車を利用するなら、新潟発の1号車1番A席がかなりおすすめです。
【特急いなほグリーン車 乗車記】驚愕!豪華すぎると噂の快適車両に乗ってきた
新潟駅から特急いなほ7号に乗車
今回やってきたのは、新潟駅。
新潟県新潟市の代表駅で、上越新幹線、信越本線、白新線、越後線が乗り入れています。
これより乗車するのは、特急いなほ7号の秋田行き。
14時57分に新潟駅を出発し、秋田駅に到着するのは18時41分です。
約3時間半、お世話になります。
すでにホームに入線していた特急いなほ。
特急いなほの車体デザインは、日本海に沈む夕日をイメージしたデザインなんだそう。
特急いなほ自体には何度も乗車している筆者、実はグリーン車は今回が初。
とても楽しみです。
特急いなほグリーン車の車内
特急いなほのグリーン車は、2列+1列の広々車内。
今ではグリーン車でも、4列シートの列車が一般的。
一昔前のような3列グリーン車は貴重になりました。
普通車の車内
グリーン車の車内
普通席と比べると、その差は一目瞭然。
肘掛けに備え付けられているテーブル。
半分に折りたたんでミニテーブルにすることも可能です。
普通車の足元の広さ
グリーン車の足元の広さ
この足元の異常な広さも魅力のひとつ。
普通席と比較してみると、その差は歴然。
普段は高確率で埋まってることが多い1番A席。
なんと今回、奇跡的に座席を予約できました。本当にラッキー。
座席には充電コンセント付き。
2人掛けのA席・B席には、コンセントが1つしかついていません。
車両端部には、車窓を楽しめるフリースペースも。
特急踊り子で使われているE257系にも、確か似たようなフリースペースがあったような…?
海側の座席を取れなかった場合でも、ここなら思う存分に車窓を楽しめますね。
【新潟~酒田間の車窓】名所「笹川流れ」と村上~間島間のデッドセクション
定刻通りに新潟駅を出発した、特急いなほ7号。
高架橋や複線など、出発後はターミナル駅らしい景色が続きます。
新発田駅を出発すると、列車はいよいよ白新線から羽越本線へ。
しばらくは田園風景が続きます。
特急いなほ
村上〜間島間のデッドセクション通過 pic.twitter.com/pUWMM4uqEm— 東北旅びより@東北の鉄道旅行メディア (@tohoku_travel) May 13, 2021
村上駅を出発し、室内灯が消灯する特急いなほ7号。
村上駅~間島駅間には、直流電化区間と交流電化区間の境界となるデッドセクションが設置されています。
かつては特急いなほの他、寝台特急あけぼの・日本海・トワイライトエクスプレス、観光列車のきらきらうえつがデッドセクションを通過したものですが、いずれも廃止に。
村上駅~間島駅間を走る普通列車は気動車ですし、室内灯が消える光景も特急いなほ号ならではのものとなりました。
村上駅を出発すると、列車はいよいよ羽越本線の絶景区間へ。
村上駅~あつみ温泉駅間の約50kmは、特に日本海がよく見える区間が続きます。
羽越本線の車窓から pic.twitter.com/HPD8Zle4km
— 東北旅びより@東北の鉄道旅行メディア (@tohoku_travel) May 13, 2021
中でも見どころは、桑川駅~越後寒川駅付近の笹川流れ。
日本海の荒波によってできた奇岩、岩礁や洞窟など、変化に富んだ風景が続きます。
国指定の名勝及び天然記念物にもなっている笹川流れ。
観光列車の海里に乗車すると、より絶景を楽しめるのでおすすめです。
新潟駅から約1時間半、特急いなほ7号はあつみ温泉駅に到着。
あつみ温泉駅は、その名の通りあつみ温泉の最寄り駅。
あつみ温泉駅から約20分、特急いなほ7号は鶴岡駅に到着。
鶴岡市は、山形県庄内地方の主要地域のひとつ。
加茂水族館や湯野浜温泉など、観光資源も豊富です。
【酒田~秋田間の車窓】庄内平野と日本海に沈む夕日の景色
新潟駅から約2時間、特急いなほ7号は酒田駅に到着。
ほとんどの特急いなほは、ここ酒田駅終点の列車がほとんど。
筆者は引き続き羽越本線を北上し、秋田駅を目指します。
鶴岡市と並び、酒田市も山形県庄内地方の主要地域のひとつ。
特に酒田みなと市場では、新鮮な海鮮丼をリーズナブルな値段で食べれます。
酒田駅を出発し、庄内平野を走る特急いなほ7号。
少しずつ日が暮れてきました。
新潟〜酒田〜秋田を結ぶ特急いなほ。その名前は、米どころである庄内平野が由来とされているんだそう。今の時期は特に、夕日に照らされて黄金色に輝く稲穂の風景が本当に綺麗に見えます。 pic.twitter.com/T7CDL9hvxQ
— なか@東北旅びより (@naka_travel) October 4, 2020
余談ですが、特急いなほの名前の由来は、米どころである庄内平野から。
秋は特に、夕日に照らされて黄金色に輝く稲穂の風景が本当に綺麗です。
夕暮れ時の羽越本線の車窓は控えめに言って神。 pic.twitter.com/WX6cZ6XmV3
— なか@東北旅びより (@naka_travel) September 20, 2020
そして日本海に沈む夕日。
酒田駅以北でも、各所で海の景色を見れます。
特に特急いなほ7号の場合、時間帯がちょうどいいんですよね。
- 新潟県側:西日でキラキラ輝く日本海
- 山形・秋田県側:日本海に沈む夕日と庄内平野
すっかり日が暮れた田園風景を走る、特急いなほ7号。
新潟駅を出た時はまだ日中だったというのに。
18時41分、特急いなほ7号は終点の秋田駅に到着。
約3時間半の長旅でしたが、かなり快適に過ごせました。
特急いなほのグリーン車…これまで乗車した車両の中では、間違いなくトップクラスの快適性でした。
車窓の景色も最高ですし、これは一度乗る価値アリです。
【特急いなほグリーン車 乗車記】驚愕!豪華すぎると噂の快適車両に乗ってきた|まとめ
以上、今回は「【特急いなほグリーン車 乗車記】驚愕!豪華すぎると噂の快適車両に乗ってきた」という内容でお届けしました。
- 2列+1列の3列広々シート
- 新幹線をはるかに上回るシートピッチ(座席前方の足元の空間)
- 充電コンセント付き
- 車窓を楽しめるフリースペースあり
特急いなほは、新潟駅~酒田駅~秋田駅を結ぶ特急列車。
在来線トップクラスとも言えるグリーン車は、一度は乗る価値アリです。