どうも、青春18きっぷ旅行をこよなく愛する筆者のなか()です! @naka_travel
ここでは、五能線キハ40系 東能代駅~弘前駅の全線乗車レポートをお届けします。
世界よ、これが東北のローカル線である。 pic.twitter.com/Lc5eTBV5nC
— なか@東北旅びより (@naka_travel) January 21, 2021
五能線といえば、東北屈指の絶景ローカル線。
鉄道旅行者の中では「一度は乗りたいローカル線」として有名です。
観光列車のリゾートしらかみで乗り通す人が多いかと思いますが、普通列車での旅もまた格別。
キハ40系
GV-E400系
2021年3月のダイヤ改正で、五能線の普通列車で運用していたキハ40系はGV-E400系に置き換えられました。
車両が変わっても、車窓の絶景は健在。
東北でローカル線一人旅をするなら、ぜひ一度乗車していただきたい路線です。
そんなわけで当ブログ「東北旅びより」では、以下の内容を紹介していきます。
- 五能線・観光列車リゾートしらかみってどんな列車?
- 五能線キハ40系に代わる新型車両GV-E400系について
- 五能線キハ40系普通列車の旅行記・乗車記(東能代~弘前)
ぜひ参考にしてみてくださいね。
五能線とは?
五能線は川部駅(青森県)~東能代駅(秋田県)の約147kmを結ぶ路線。
ただ全列車が川部駅より先の弘前駅まで直通してるので、実際の走行距離はもう少し長いです。
海沿いを走る路線なので、車窓からは日本海の絶景を眺めることができます。
また五能線沿線にある驫木駅は、その景色の良さから青春18きっぷのポスターに選出されたこともあるんです。
ローカル線の旅情を存分に味わえる路線なので、おすすめですよ。
また五能線では「リゾートしらかみ」という観光列車が秋田駅~青森駅間で運行しています。
青春18きっぷや北海道&東日本パスの他に指定席券を追加するだけで乗車できるので、鉄道旅にもおすすめですよ。

五能線からキハ40が引退!新型車両のGV-E400系に置き換えへ
JR東日本では、安全・安定性、快適性を高め、お客さまに安心してご利用いただける鉄
道づくりを推進し、輸送品質の向上を追求しています。
このたび、八戸線用および新潟・秋田地区用に、2形式の車両を新造・投入することにな
りましたのでお知らせいたします。
八戸線用としてE130系気動車、新潟・秋田地区用としてGV-E400系電気式気動車を
公募調達によって新造いたします。
今後も、輸送品質の向上を推進し、安全安定輸送を目指してサービス向上に努めてまい
ります。引用:JR東日本
JR東日本は、2021年3月のダイヤ改正で、五能線のキハ40系を新型車両のGV-E400系に置き換えると発表しています。
近未来的なデザインが特徴的な、新型車両のGV-E400系。
五能線だけでなく、津軽線のキハ40系もGV-E400系に置き換えるとのこと。

JR秋田支社では、非電化区間の環境負荷低減を目的として、交流電化区間と非電化区間
を走行できる交流蓄電池電車ACCUM「EV-E801系」2両1編成を男鹿線に先行投入し、2017年3月4日から営業運転を行っています。
このたび、環境対策(CO2削減)及び老朽した気動車の取替えのため、車両を新造し、男鹿線の車両を交流蓄電池電車ACCUM「EV-E801系」に統一します。引用:JR東日本秋田支社
また男鹿線のキハ40系は、2021年3月のダイヤ改正で、蓄電池電車ACCUMと呼ばれる「EV-E801系」に統一されることが決定してます。
こちらがその蓄電池電車ACCUMと呼ばれるEVーE801系。
新しい男鹿線の顔としてすでに活躍しています。
現実的に考えれば仕方ないものの、個人的に好きな車両ですし少し残念な気持ちもありますね…
五能線のキハ40系は、実はこれまでに何度も乗車しているんです。
ということで、秋田県の東能代駅から五能線のキハ40系に乗車することにしました。
【五能線 一人旅】普通列車で全線乗車!絶景車窓の路線に乗って沿線を観光
東能代駅から五能線キハ40系に乗車
今回の旅のスタートは、秋田県の東能代駅。
五能線と奥羽本線が乗り入れている駅です。
能代市の中心部からは少し離れているので、駅周辺は閑散としています。
ここから五能線のキハ40系に乗車し、途中下車しながら終点の弘前駅を目指すことにしましょう。
東能代駅は五能線の起点の駅。
そのためか、待合室がリゾートしらかみくまげら編成のデザインになっています。
なんと、待合室には運転台があるではありませんか。
こちらが今回乗車する、五能線のキハ40系。
青いラインが特徴のこの車両は「五能線色」という愛称で親しまれています。
ちなみに反対側の先頭車両はこんな感じ。
「朱5号」と呼ばれるオレンジ色の車両でした。
国鉄時代は多くの気動車がこの色で運転していたことから「国鉄カラー」とも呼ばれているのだとか。
五能線では、29両のうち6両だけが「国鉄カラー」の塗装になっています。
そして車両側面の行き先を示すサイドボード。
令和の時代にもなってこの光景を見れるとは…
このレトロ感が、旅情をより一層感じさせてくれます。
車内はこんな感じ。
以前に乗車した津軽線と同様の内装です。
五能線は基本的に、全線を乗り通す人のことを想定せずにダイヤが組まれています。
もし途中下車をしながら乗り通す場合は、時間に気を付けて旅程を組んだ方がいいでしょう。
もしくは沿線の旅館やホテルで1泊するのがおすすめです。
楽天トラベルのおすすめ宿を見る
→青森市 / 弘前・黒石
/ 五所川原
/ 深浦・鰺ヶ沢
/ 能代・男鹿
/ 秋田市
じゃらんnetのおすすめ宿を見る
→津軽西海岸 /
弘前市 /
青森市 /
秋田市
るるぶトラベルのおすすめ宿を見る
→五所川原・北津軽・西津軽 /
弘前・黒石・白神山地 /
青森・東津軽 /
秋田市 /
大館・能代
一休.comのおすすめ宿を見る
→青森市内・八戸・弘前
能代駅のバスケットゴール
能代市はバスケットボールの街として有名なため、駅にはバスケットゴールが設置されている。一部のリゾートしらかみの乗客は停車中にフリースローに挑戦でき、シュートが入ると記念品を貰える。 pic.twitter.com/0nBMThszHP— 東北旅びより@東北の鉄道旅行メディア (@tohoku_travel) September 17, 2020
東能代駅の隣駅、能代駅に到着。
東能代駅発の五能線は、ほとんどが当駅で折り返しとなります。
東能代駅発の五能線に乗車する場合、進行方向に向かって左側が海側の座席になります。
能代駅を出発した五能線。
しばらくは能代市の市街地と田園風景の中を走っていきます。
東能代駅から約40分、列車はあきた白神駅に到着しました。
あきた白神駅から道路を挟んで向かい側には、八森いさりび温泉ハタハタ館という温泉施設があります。
あきた白神駅は、リゾートしらかみも停車する駅。
観光がてら立ち寄るのもおすすめですし、こちらに宿泊して旅行を楽しむのもアリかと思います。

あきた白神駅の隣駅、岩館駅では6分停車するということで、駅の外に出てみました。
岩館駅は秋田県最北端の駅。
次の大間越駅からは青森県に入ります。
岩館駅を超えると日本海の絶景区間に突入
岩館駅を出発すると、いよいよ日本海の絶景区間に突入します。
岩館駅から鯵ヶ沢駅付近までの約80kmの区間は、海の景色を思う存分に楽しめる区間。
普通列車だと窓を開けて景色を楽しめるので、リゾートしらかみとは違った魅力があっておすすめです。
艫作駅で途中下車して黄金崎不老ふ死温泉へ
途中の艫作駅で途中下車しました。
艫作駅…その読み方の難しさから、難読駅名としてもかなり有名です。
艫作駅で降りた目的はここ、黄金崎不老ふ死温泉で日帰り入浴をするためです。
ネットでもかなり好評だったので、せっかく近くまで来れたことですし立ち寄ることに。
艫作駅から徒歩15分ほどで行けますし、リゾートしらかみ利用者ならウェスパ椿山駅から無料送迎バスに乗車できますよ。

ウェスパ椿山駅から再び五能線に乗車
黄金崎不老ふ死温泉の送迎バスを利用し、ウェスパ椿山駅まで来てみました。
ウェスパ椿山駅は2001年にできた、比較的新しい駅。
リゾートしらかみの停車駅のひとつにもなっています。
観光施設「ウェスパ椿山」の最寄り駅として開業しましたが、残念ながら施設が2020年10月31日をもって閉館になってしまうのだそう。
閉館前に立ち寄ることができてよかったです。
駅前にはSLが動態保存されています。
弘前市のNPO法人「五能線活性化倶楽部」が、茨城県日立市から無償で譲り受けたものなのだそう。
屋根がない場所で保存されているにも関わらず、状態が良かったので驚きでした。
施設内の物産館では、地元の特産品や海産物などが売られていました。
軽食コーナーもあるので、列車を待ちながら過ごすには最適の場所です。
白神展望台まで向かう展望モノレールもありました。
白神山地や日本海の絶景を360度の大パノラマで一望できるということで、乗車しようと思ったんですが…
残念ながら、僕が行ったときは運行休止でした。
10月31日まで休止とのことだったので、つまり施設が閉館するまでもう運行することはないということですね…
気を取り直して再び五能線に乗車し、次は深浦駅で途中下車しようと思います。
2021年7月より、物産館「コロボックル」がリニューアルオープンしたようです。
深浦駅で途中下車して深浦まるごと市場でランチ
ウェスパ椿山駅から約15分、深浦駅に到着しました。
深浦駅は、五能線沿線では主要駅のひとつに数えられます。
もうすぐ見れなくなる車両ですからね…記念にパシャリ。
ちょうどお昼時ですし、列車の待ち時間を利用して昼食をとろうと思います。
やってきたのは深浦まるごと市場。
深浦駅から徒歩15分の位置にある施設です。
観光ついでに立ち寄るのもいいかと思います。

太宰治の宿 ふかうら文学館を訪問
深浦まるごと市場を後にした筆者。
「どこか観光する場所はないか?」と調べたところ、徒歩圏内に「ふかうら文学館」という施設があるそう。
次の列車まで時間があったので、立ち寄ることにしました。
こちらがふかうら文学館。
深浦駅からは徒歩15分、深浦まるごと市場からは徒歩4分の施設です。
【入館料】
- 一般(大人):300円
- 高・大学生:200円
- 小・中学生:100円
ふかうら文学館は、昭和5年に「秋田屋旅館」として建築されました。
太宰治を始めとする多くの著名人が訪れた施設でしたが、現在は当時の貴重な資料を展示する観光施設として生まれ変わっています。
館内には当時の資料や映像の他に、太宰治が宿泊したとされる部屋が再現されていました。
太宰治の生家として知られる、青森県五所川原市の「斜陽館」とセットで観光する方が多いそうですよ。
館内は撮影禁止なので、見学する際は気をつけてくださいね!
深浦駅から五能線に乗車 絶景秘境駅「驫木駅」に行こうとするが…?
深浦駅からは再び五能線に乗車。
本来なら、これから絶景秘境駅として有名な驫木駅へ向かうはずでした。
しかしこの天気…
これもこれで絶景ですが、どうせなら快晴の日に駅を撮影したい…
…そして後日、再び五能線に乗車し、驫木駅に向かうことに。
今度は雲一つない青空。なんて運がいいんでしょう。
この時の旅行の詳しい様子は「海が見える絶景秘境駅「驫木駅」に行ってみた!」で紹介しています。
続きは以下の動画をご覧ください。
鯵ヶ沢駅からは内陸部を走行して弘前駅へ
深浦駅を出発して約50分、列車は鯵ヶ沢駅に到着しました。
岩館駅から約80kmに渡って続いていた日本海の絶景区間とも、鯵ヶ沢駅でお別れ。
再び内陸部を走行します。
鯵ヶ沢駅から約30分、五所川原駅に到着。
五所川原駅からは、日本最北の私鉄として知られる津軽鉄道が発着しています。
青春18きっぷ旅行がてら乗車していく観光客も意外といますし、機会があれば乗車してみるのもいいですね。

途中の川部駅では、列車の進行方向が変わるため数分停車。
川部駅からは奥羽本線と合流して、終点の弘前駅まで向かいます。
東能代駅から途中下車しながら乗車すること、約10時間…
ついに終点の弘前駅に到着しました。
リゾートしらかみに乗車するのもいいですが、普通列車でしか味わえない良さを十分に感じることができました。
また乗りに来ようと思います。
【おすすめ切符】五能線沿線で一人旅する際におすすめのフリーパス
※スマホは横にスクロール可
切符の名前 | 料金 | 発売期間 | 有効期間 |
---|---|---|---|
五能線フリーパス | 3,880円 | 通年 | 連続する2日間 |
青春18きっぷ | 12,050円 | 春・夏・冬 | 期間内の好きな5日間 |
北海道&東日本パス | 11,330円 | 連続する7日間 | |
秋の乗り放題パス | 7,850円 | 秋 | 連続する3日間 |
以下でそれぞれの特徴を詳しく解説していきます。
五能線フリーパス
五能線フリーパスとは、五能線沿線と奥羽本線の一部区間が2日間乗り放題になる切符。
平日、休日問わずいつでも使えるのが特徴です。
大人用は3,880円、子ども用は1,940円で販売されています。
リゾートしらかみに乗車する場合も使えるので、かなりおすすめですよ。
青春18きっぷ
青春18きっぷとは、JRの普通列車や快速列車、BRTなどが5日間乗り放題になる切符。
- バス・ラピッド・トランジット(バス高速輸送システム)の略
- バス専用道などを走ることで、路線バスよりも速達性、定時性を確保できる
- 現在、JRが運営するBRTは気仙沼線BRT、大船渡線BRTの2つ


青春18きっぷといえばフリー切符の王道ですね。
JRの路線なら日本中どこでも行けるので、鉄道を乗り継いで北海道から九州へ行くことだってもちろん可能。
12,050円で発売されているので、1日あたり2,410円分使えば元を取れる計算です。

北海道&東日本パス
北海道&東日本パスはJR東日本、JR北海道の普通列車とBRTが、1週間乗り放題になる切符。
北海道東日本パス、北東パスと略されることも多いですね。
11,330円で発売されているので、1日あたり約1,620円という計算になります。
北海道、東北方面で鉄道旅をするときは特におすすめです。

秋の乗り放題パス
秋の乗り放題パスとは、JRの普通列車や快速列車、BRTが3日間乗り放題になるフリー切符。
青春18きっぷの秋バージョンと言ってもいいですね。
JRの路線であれば日本中どこへでも行けてしまうので、とても便利ですよ。

【口コミ・評判】五能線のキハ40系普通列車に乗車した人の感想は?
昨日は弘前→東能代の五能線全区間に乗車しました!車両はタラタラ!48-544+40-1006でした
前から乗りたかった1006をじっくり堪能できてよかったです!
深浦では交換がGVでヨンマルの時代が確実に終わりつつあるんだなぁと実感しました pic.twitter.com/pXvIHaa4nj— ぼたっこ茶漬け (@ogakiha481507) December 14, 2020
五能線 キハ40形の旅
やっぱり冬の日本海は荒れてた方が好きだし、40余年この地を走ってきた老齢汽車の頼もしい走りも好き。永遠に忘れないようにしよう😶#2020冬の18_五能線 pic.twitter.com/EDUHj6vawO
— 海垣 旅 (@ride626_trv) December 13, 2020
五能線の車窓からは、日本海の絶景はもちろん、岩木山やリンゴ畑、のどかな田園風景なども眺められます。
東能代駅~弘前駅間の約4時間半、まったく飽きることなく過ごせるのでおすすめですよ。
【五能線 一人旅】普通列車で全線乗車!絶景車窓の路線に乗って沿線を観光|まとめ
以上、今回は「【五能線 一人旅】普通列車で全線乗車!絶景車窓の路線に乗って沿線を観光」という内容でお届けしました。
所要時間はかかるものの、普通列車だからこその良さがあります。
機会があればぜひ、五能線の普通列車で旅行されてみては?





