奥羽本線名物「峠の力餅」のレポートをお届けします。


峠の力餅は、山形県米沢市の老舗「峠の茶屋」が販売する和菓子。
峠の茶屋の最大の特徴は何と言っても、全国的にも珍しいホームでの立ち売り販売を実施しているところ。
駅での立ち売り販売を続けること120年…
創業以来、鉄道旅行者から愛され続ける味がそこにはあります。
当ブログ「東北旅びより」では、以下の内容を紹介していきます。
- 峠の力餅のレポート
- 峠の力餅の買い方
- 奥羽本線 峠駅までのアクセス方法
- 峠の力餅の口コミ・評判
ぜひ参考にしてみてくださいね。
峠の力餅とは?
峠の力餅は、山形県米沢市の老舗「峠の茶屋」が販売する和菓子。
鉄道旅行者であれば
という人も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。
峠の茶屋の最大の特徴は何と言っても、全国的にも珍しいホームでの立ち売り販売を実施しているところ。
奥羽本線の峠駅開業直後である1901(明治34)年から、峠の力餅の販売を続けること120年…
汽車・客車だった車両もやがて電車へと代わり、当時のような旅情は失われつつあるものの、立ち売りスタイルは健在。
今日も変わらず「ちか~~ら~~も~~ちいぃぃ~~」という力強い声が、ホームに響き渡ります。

販売場所は、奥羽本線の峠駅。
列車は1日に上下各6本、普通列車しか止まらない無人駅です。
沿線は豪雪地帯でもあることから、ホームがスノーシェッドに覆われた一風変わった見た目をしているのが、なんとも特徴的。
実際に現地に行ってみると分かりますが、周りは本当に何もありません。
強いて言えば草と山。
余談ですが、奥羽本線の米沢駅近くにも「峠の力餅 米沢支店」があります。
調べたところ、こちらは暖簾分けした店舗のよう。
峠駅よりも、米沢駅の方がアクセスは圧倒的に容易。
しかし、やはり元祖峠の力餅を買うには峠駅まで足を運ぶしかないようですね…
【食レポ】今も続く立売り販売…峠駅名物「峠の力餅」が激ウマすぎた
【アクセス方法】福島駅から米沢行きの奥羽本線に乗車
旅のスタートは福島駅。
東北・山形新幹線、東北本線、奥羽本線、阿武隈急行線、福島交通飯坂線が乗り入れています。
これより乗車するのは、8時4分に発車する米沢行きの奥羽本線。
全2両編成で、少し離れた6番線からの発車です。
使用車両は、今ではめったに目にすることができなくなった719系というもの。
ちなみに奥羽本線の福島駅~新庄駅間は、山形新幹線も走行することから「山形線」という愛称がつけられています。
719系の車内。
ドア付近にロングシート、それ以外は2~4人掛けのクロスシートが並んだ「セミクロスシート」と呼ばれる配置ですね。
719系の特徴といえば、これ。
車両端部にちょこんと備え付けられた、2人掛け座席。
山形新幹線も同区間を走行しますが、峠駅に停車するのは普通列車のみ。
つまり峠の力餅をゲットするには、普通列車で向かうか、車で直接お店まで行くしかないということですね…
福島駅を出発…奥羽本線最大の難所「板谷峠」を進む
定刻通りに福島駅を出発した奥羽本線。
東北本線と分岐し、米沢方面へ向けて走ります。
福島駅を出発すると、列車は笹木野駅、庭坂駅と順番に停車していきます。
この辺りはまだギリギリ福島市の市街地なのでしょうか。
周辺には住宅が目立ち、人の乗り降りもそれなりにありますね。
庭坂駅を過ぎると、列車はいよいよ「板谷峠」へ突入。
板谷峠は、福島県・山形県の県境付近にある峠で、奥羽本線最大の難所と言われています。
急こう配や急カーブが続くため、古くから日本の鉄道では碓氷峠(旧信越本線の横川~軽井沢間)などと並ぶ難所としても知られていました。
急こう配対策のため、途中の赤岩駅(2021年3月廃止)・板谷駅・峠駅・大沢駅がかつては連続スイッチバック駅として機能していたことでも有名ですね。
峠かつ県境であることから、庭坂駅~米沢駅間を走行する列車はなんと上下各6本のみ。
ちなみに峠駅まで向かうには、現在乗車している福島駅8時4分発の列車を逃すと、次の列車は12時51分…
2021年3月に廃止となった奥羽本線の旧赤岩駅を通過。
駅名標は外され、ホームも一部取り壊されてる?ような状況でした。 pic.twitter.com/0heh8wiL7d
— なか@東北旅びより (@naka_travel) November 24, 2021
2021年3月に廃止となった、旧赤岩駅を通過。
かつてはスイッチバック駅として重要な機能を果たしていた駅も、周辺地域の過疎化などに伴い、やがて冬季通過となり…
そして2021年には廃止に。
時代の流れには逆らえないですね。
板谷駅に到着。
この辺りは豪雪地帯でもあるため、ホームはスノーシェッドに覆われていますね。
板谷駅からは福島県を抜け、いよいよ山形県米沢市に突入です。
板谷駅の時刻表。
そして次はいよいよ峠駅。
到着目前になると車内には財布を用意し、外へ出る準備を始める人で目立ち始めます。
そして今回の目的地、峠駅に到着。
列車のドアが開くと同時に、ぞろぞろと乗客がホームへと降り立っていきます。
停車時間はおよそ30秒…
売り子さんは少ない停車時間の中、慣れた手さばきで素早く販売していきます。
以前はスイッチバック駅だったこともあり、もっと時間に余裕があったのでしょう。

ささっと降りてささっと購入。
峠駅は標高624mと、奥羽本線内では最も高い位置に建つ駅。
そのため福島市内よりも肌寒く感じます。
容器の冷たさから察するに、あの寒い中で長時間待っていたんでしょうね。
売り子さんの愛と努力が容器を通して伝わってきます。
念願の峠の力餅を購入!気になるお味は?

ついに念願の峠の力餅をゲットした筆者。


餅は全部で8個入り。
紅葉?を模した飾りも入ってます。


爪楊枝がひとつ付属してるので、出先でも食べることができます。
爪楊枝を刺してみると、すぐ跡がついてしまうほど生地が柔らかいです。


中身は、あまじょっぱいこしあん。
これがきめ細かな餅に絶妙にマッチしてます。
お茶にもよく合いそうですね。
ボリューム満点で身も心も満腹になりました。
購入時間が30秒と限られているものの、1,000円ならパッと出しやすい値段ですし、お互いにあたふたしなくて済みますね。
少ない時間で素早く売りさばく様は、まさに職人芸。
味は間違いないですし、奥羽本線を利用する際はまた買おうかと思います。
【口コミ・評判】峠の力餅を購入した人の感想は?
久しぶりに 力餅 頂きました!おいしかった。¥1000円税込
引用:Googleの口コミより
奥羽線峠駅前にある老舗の力餅。滑川、姥湯温泉訪問の次いでに立ち寄るのがおすすめ。
引用:Googleの口コミより
峠駅に来たら、ここに立ち寄って力餅を食べたい、思いが叶い満足です。素朴なもてなしで好感が持てました。
引用:Googleの口コミより
峠の茶屋の店舗情報
営業時間 | 9:00~18:00 |
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アクセス | 奥羽本線 峠駅から徒歩2分 |
住所 | 〒992-1303 山形県米沢市大沢848 |
電話番号 | 0238-34-2301 |
人が少ない山間部の個人商店なため、あまり営業時間という概念を持たないお店のようです。
お店に立ち寄る際に、少しでも不安がある場合は一応電話で確認した方がいいかもしれません。
【食レポ】今も続く立売り販売…峠駅名物「峠の力餅」が激ウマすぎた|まとめ
以上、今回は「【食レポ】今も続く立売り販売…峠駅名物「峠の力餅」が激ウマすぎた」という内容でお届けしました。
- 奥羽本線 峠駅で購入可能
- 明治時代から続く立ち売り販売スタイル
- あまじょっぱいこしあんと柔らかい生地の愛称は抜群
峠の力餅は、山形県米沢市の老舗「峠の茶屋」が販売する和菓子。
駅での立ち売り販売を続けること120年…
創業以来、鉄道旅行者から愛され続ける味がそこにはあります。




