ここでは「陸羽西線 快速最上川 新庄行き」の乗車レポートをお届けしていきます。
快速最上川は、新庄駅~酒田駅間を陸羽西線・羽越本線経由で結ぶ快速列車。
1日1往復しか運行していない、レアな列車でもあります。
酒田〜新庄間で1日1往復だけ運行している快速最上川。なんと途中停車駅はたったの3駅。
快速とは思えないほどの猛スピードで駆け抜ける姿はもはや特急列車。 pic.twitter.com/9kLpLjZnae
— なか / 東北旅びより (@naka_travel) April 30, 2021
快速最上川の魅力は、何と言ってもその圧倒的な速さ。
快速列車や気動車とは思えぬほど、そして地方ローカル線とは思えないほどの爆速っぷりが楽しめます。
また、陸羽西線は最上川に沿って走る路線。
車窓からは最上川の絶景を思う存分に楽しめます。
当ブログ「東北旅びより」では、以下の内容を紹介していきます。
- 陸羽西線・快速最上川とはどんな列車?
- 陸羽西線・快速最上川の使用車両(キハ110系)の車内
- 陸羽西線・快速最上川の車窓の景色、見どころ
ぜひ参考にしてみてくださいね。
陸羽西線は2022年5月14日より、トンネル工事のため2年間運休となります。
運休期間中は代行バスを運行するとのことです。
【追記】
JR東日本からの発表にある通り、陸羽西線は2026年1月16日に運転再開することが決定しました。
それに伴い、代行バスの運行は1月15日で終了するとのことです。
陸羽西線・快速最上川とは?
陸羽西線は、山形県の新庄駅から余目駅までの43kmの距離を結ぶローカル線。
一部列車は羽越本線に直通し、余目駅より先の酒田駅までを結んでいます。
愛称は、奥の細道最上川ライン。
その名の通り、沿線の大部分で最上川の絶景を楽しめるのが魅力です。
新庄駅~酒田駅間では、陸羽西線・羽越本線経由で「最上川」という快速列車が運行しています。
列車の運行本数は、なんと酒田行き、新庄行きそれぞれ1本ずつのみ。
快速最上川のルーツは、1992年7月まで運行していた急行月山。
急行から格下げとなったものの、陸羽西線の最速列車として、そして山形新幹線の接続列車としての役目を担っています。
酒田〜新庄間で1日1往復だけ運行している快速最上川。なんと途中停車駅はたったの3駅。
快速とは思えないほどの猛スピードで駆け抜ける姿はもはや特急列車。 pic.twitter.com/9kLpLjZnae
— なか / 東北旅びより (@naka_travel) April 30, 2021
快速最上川の特筆すべき魅力は、快速列車とは思えぬほどの圧倒的な速さ。

- 各駅停車の途中停車駅:12駅
- 快速最上川の途中停車駅:3駅
路線図を見ると分かるように、快速最上川の途中停車駅はたったの3駅。
つまり全14駅中、停まるのは5駅…特急列車にも引けを取らない駅数。
2022年3月のダイヤ改正以降、酒田駅始発の快速最上川は余目駅始発になっています。
ちなみに途中停車駅が3駅なのは、新庄行きの列車のみ。
酒田行きの快速最上川は、陸羽西線内は各駅停車として運行します。
快速最上川のスピード感を楽しむなら、酒田発新庄行きの列車に乗車するのがおすすめです。


陸羽西線の使用車両は、2両編成のキハ110系。
一部の車両は座席が回転可能になっているのも、ある意味陸羽西線ならでは。
【陸羽西線 乗車記】まるで特急のような快速最上川…圧倒的な速さを誇る爆速気動車で酒田から新庄へ
酒田駅から陸羽西線・快速最上川に乗車
旅のスタートは羽越本線の酒田駅。
山形県酒田市の主要駅であることから、羽越本線の特急いなほ号も停車します。
酒田駅から乗車するのは、快速最上川。
酒田駅~新庄駅間を羽越本線・陸羽西線経由で結ぶ快速列車です。
快速最上川は0番線ホームから発車。
ホームの隅っこにちょこんとある0番線。
北上駅などもそうですが、0番線という響きがまた旅情をそそりますね。
これぞローカル線の旅という感じがします。
これから乗車する快速最上川。
終点の新庄駅までお世話になります。
陸羽西線の愛称は、奥の細道最上川ライン。
名前の由来は、松尾芭蕉の紀行「おくのほそ道」にて、陸羽西線に沿うように流れる「最上川」の歌が詠まれたことから。
同県内を走る左沢線の車窓からも最上川が見えますが、確認できるのはほんのわずかな区間だけ。
最上川の景色を思う存分に楽しむなら、一番のおすすめは陸羽西線です。
【車内】陸羽西線・快速最上川の使用車両110系について
陸羽西線・快速最上川の使用車両はキハ110系。
立派な名前付きの列車ですが、全車自由席のワンマン運転。
指定席の設定はありません。
車両は2両編成。トイレも備え付けられています。


4人掛けのボックスシート、そして車両のドア付近にはロングシートが備え付けられています。


1人掛けの座席は回転式になっているよう。
これもある意味陸羽西線ならでは。
ただSNSの情報によると、まれに違う車両も使われることがあるみたいです。
違う車両が運用につく場合、車内はこんな感じ。
座席は回転しません。
【車窓・景色】陸羽西線は鳥海山や最上川・庄内平野など絶景尽くし!
酒田駅を出発した快速最上川。
途中の余目駅までは、羽越本線内を走行します。
車窓から見える鳥海山と庄内平野。
天候にも恵まれ、山の頂上までバッチリ見えます。
余目駅にて、陸羽西線の普通列車と行き違い。
先日まで快速湯けむり号の運用についていた、温泉手ぬぐいラッピング車両が使われていました。
現在はレトロラッピング車両として生まれ変わり、快速湯けむり号の運用についています。
余目駅を出発すると羽越本線と分岐し、いよいよ陸羽西線内へ。
田園地帯を快走する快速最上川。
豪快なエンジン音、リズミカルなジョイント音がとても心地いいです。
狩川駅に到着。
線路1本のみの単式ホームですが、以前は列車交換が可能な駅だったのだそう。
もう設備が必要なくなったためか、現在は撤去されています。
車窓からも、列車の行き違いが可能だった当時の様子がうかがえました。
狩川駅を出発すると、列車はいよいよ最上川の絶景区間に突入。
こんな間近で最上川を見れるなんて。迫力満点すぎる。
最上川は山形県内を流れる一級河川。
河口から水源までの長さは、なんと229km。
一つの都府県のみを流れる河川としては、日本国内最長です。
「五月雨を あつめて早し 最上川」(『おくのほそ道』より)
江戸時代の俳人、松尾芭蕉の紀行「おくのほそ道」に登場する有名な句。
最上川電子大辞典によれば、現代語訳すると「降り続く五月雨(梅雨の雨)を一つに集めたように、何とまあ最上川の流れの早くすさまじいことよ」という意味なんだそう。
その川の流れの激しさから、日本三大急流のひとつとしても数えられています。
古口駅に到着。
古口駅は、山形県戸沢村の中心駅。
陸羽西線内では、唯一列車交換が可能な駅です。
最上川の舟下りを体験したい場合、古口駅が最寄り駅となります。
古口駅を出発。
橋梁から眺める最上川も最高です。
酒田〜新庄間で1日1往復だけ運行している快速最上川。なんと途中停車駅はたったの3駅。
快速とは思えないほどの猛スピードで駆け抜ける姿はもはや特急列車。 pic.twitter.com/9kLpLjZnae
— なか / 東北旅びより (@naka_travel) April 30, 2021
新庄駅を目指して爆速で進む快速最上川。
これでも一応快速列車…ましてや気動車ですよ。
もはや快速最上川ならぬ、特急最上川。速すぎる。
奥羽本線と合流すると、終点の新庄駅はもう間もなく。
終点の新庄駅に到着
酒田駅から約50分、終点の新庄駅に到着。
普通列車よりも15分ほど早く着きました。
新庄駅に停車中の陸羽西線、奥羽本線。
陸羽西線、機会があればまた乗車したいローカル線です。
特に車窓から見える最上川の景色は圧巻。
【陸羽西線 乗車記】まるで特急のような快速最上川…圧倒的な速さを誇る爆速気動車で酒田から新庄へ|まとめ
以上、今回は「【陸羽西線 乗車記】まるで特急のような快速最上川…圧倒的な速さを誇る爆速気動車で酒田から新庄へ」という内容でお届けしました。
陸羽西線で1日1往復のみ運行する快速最上川。
地方ローカル線、気動車とは思えないほどの爆速っぷりが魅力です。
また沿線の大部分で最上川の景色も楽しめますし、とてもおすすめ。




