ローカル線・バス乗車記

【乗車記】ジパング平泉 一ノ関~盛岡|ついに引退!青春18きっぷで乗れる元特急車両

盛岡駅に到着したジパング平泉
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どうも、筆者のなか(@naka_travel)です!

岩手県で運行する観光列車「ジパング平泉1号」の乗車レポートをお届けします。

ジパング平泉は、東北本線の一ノ関駅~盛岡駅間で運行する臨時快速列車。

世界遺産のある平泉、中尊寺金色堂への観光需要アップを目的に作られました。

またジパング平泉は、国鉄特急485系を元に作られた車両としても知られています。

485系といえば、今もなお鉄道ファンから根強い人気を誇る列車。

しかし古い車両ということもあって、老朽化に伴う引退が各地で続いていた485系。

2017年3月の新潟駅~糸魚川駅間の快速列車を最後に、定期列車としての運用も終わりました。

そして2021年現在、製造時の姿で走る485系は1本も残っていません

なか
なか
観光列車含めても、もう全国で2本しか走ってないんだよね…
モハ485-3014の表記
ジパング平泉の車内

そんな絶滅危惧種とも言える485系の中でも唯一、原型に近い状態を留めているのがジパング平泉なんです。

なか
なか
めっちゃめちゃレアじゃん!!

改造車と言えども、国鉄特急485系の走りを生で体験できるのは超貴重。

特にリクライニングシートの自由席は青春18きっぷのみで乗車できることから、かなり乗り得な座席としても知られています。

なか
なか
岩手での鉄道旅行のお供にぜひ!

そんなわけで当ブログ「東北旅びより」では、以下の内容を紹介していきます。

  • ジパング平泉1号 一ノ関駅~盛岡駅間の乗車レポート
  • ジパング平泉の運転日(2021年)・時刻表・停車駅
  • ジパング平泉の料金・予約方法
  • ジパング平泉の座席表・車内

ぜひ参考にしてみてくださいね。

JR東日本グループニュース」にある通り、ジパング平泉は2021年9月26日に定期運用を終了します。

その後、10月10日の「ありがとうジパング」の運行をもって引退となります。

ラストランレポートはこちら

ジパング平泉とは?

盛岡駅に到着したジパング平泉ジパング平泉は、東北本線の盛岡駅~一ノ関駅間で運行するジョイフルトレイン。

2012年4~6月に開催した「いわてデスティネーションキャンペーン」に合わせてデビュー。

JR東日本盛岡支社の新たな観光列車として、2012年4月より運行開始しました。

ジパング平泉の名前の由来は、マルコ・ポーロ「東方見聞録」の黄金の国ジパングと、観光地「中尊寺金色堂」を有する平泉から。

日本の伝統的なカラーリングをイメージした、落ち着きのあるデザインが特徴的です。

お正月には仙台駅~平泉駅間で運行したり、春には「ジパング花めぐり号」として仙台駅~郡山駅間で運行したりすることも。

ジパング平泉の指定席の車内
ジパング平泉の自由席の車内

車内には展望室を始め、窓向きのペアシートやリクライニングシートを完備。

なか
なか
快速列車にしては豪華すぎる!

青春18きっぷなどでも乗車できることから、乗り得な列車としても知られています。

ジパング平泉は国鉄特急485系を元に製造された電車としても有名。

国鉄特急485系といえば、今もなお鉄道ファンから根強い人気を誇る列車です。

なか
なか
東北でも「はつかり」とか「白鳥」とかに使われてたよ!

原型の485系はすでに全列車が引退してしまったものの、ジパング平泉やリゾートやまどり、華のような改造車は未だ健在。

改造車と言えども、国鉄特急485系の走りを生で体験できるのは大変貴重です。

【2021年度】ジパング平泉の運転日・時刻表・停車駅

【2021年度】運転日

列車名出発駅出発時刻到着駅到着時刻運転日
ジパング平泉2号盛岡9:46一ノ関11:097/17.18.22-25.31
8/1.7-9.14.15.28.29
9/4.5.18-20.23.25.26
ジパング平泉1号一ノ関11:22盛岡12:41
表は横にスクロール可能です。

2021年7月1日~9月30日までのジパング平泉の運転日は、以上の通り。

なお今後の状況により、運転見合わせ、運休になる可能性もあります。

JR東日本の公式サイトも合わせて確認いただくと、より確実かと思います。

JR東日本グループニュース」にある通り、ジパング平泉は2021年9月26日に定期運用を終了します。

その後、10月10日の「ありがとうジパング」の運行をもって引退となります。

時刻表・停車駅

盛岡矢幅花巻北上水沢前沢平泉山ノ目一ノ関
ジパング平泉2号9:46発09:55着
09:56発
10:14着
10:15発
10:24着
10:29発
10:42着
10:43発
10:51着
10:52発
10:58着
10:59発
通過11:09着
ジパング平泉1号12:41着12:29着
12:30発
12:10着
12:11発
12:00着
12:01発
11:46着
11:47発
11:36着
11:37発
11:29着
11:30発
通過11:22発
ジパング平泉4号13:02発13:12着
13:13発
13:31着
13:32発
13:42着
13:43発
13:56着
13:57発
14:05着
14:06発
14:13着
14:14発
14:18着
14:18発
14:25着
ジパング平泉3号16:52着16:34着
16:40発
16:15着
16:15発
16:05着
16:05発
15:52着
15:52発
15:43着
15:44発
15:36着
15:37発
15:32着
15:32発
15:28発

ジパング平泉の料金・予約方法

料金

乗車券・運賃1,690円(一ノ関~盛岡)
1,520円(平泉~盛岡)
自由席0円
指定席530円

ジパング平泉は快速列車なので、青春18きっぷでも乗車可能です。

予約方法

  • みどりの窓口
  • 指定席券売機
  • えきねっと

指定席券の払い戻しをする場合、みどりの窓口での手続きが必要です。

340円の手数料を引いた190円が手元に戻ってきます。

えきねっとでの予約であれば、発券前かつ変更期限前であれば何度でも別の予約に変更可能です。

ジパング平泉の座席表・車内

座席表(指定席・自由席)

ジパング平泉の1号車と2号車の座席表ジパング平泉の3号車と4号車の座席表
  • 1号車:展望スペース・指定席(24名+展望室8席)
  • 2号車:自由席(72名)
  • 3号車:自由席(58名)
  • 4号車:展望スペース・指定席(24名+展望室8席)

1・4号車の指定席を利用する場合、乗車券の他に指定席券(530円)が必要です。

2・3号車は自由席なので、乗車券のみで利用できます。

車内(指定席・自由席)

1・4号車:展望スペース・指定席・デッキ部分

ジパング平泉の指定席の車内
ジパング平泉の指定席の座席

1・4号車は展望スペース、指定席の車両。

指定席は全座席が窓向きに設置されています。

なか
なか
思いっきり車窓を楽しめるね!

ジパング平泉の1号車と4号車にある展望スペース展望スペースの座席は合計8席。

運転士が普段見ている風景を、運転室越しに眺望できます。

ジパング平泉の1号車と4号車のデッキ部分
ジパング平泉の1号車と4号車のデッキで流れている映像

豪華で気品のあるデザインと、光の演出が特徴的なデッキ部分。

岩手県の観光PRに関する映像も流れていて、平泉の歴史などが紹介されています。

ジパング平泉の1・4号車は、かつて「お座敷列車やまなみ」として使われていた先頭車2両をリニューアルしたもの。

やまなみの中間車2両は、現在リゾートやまどりの一部として使われています。

2・3号車:自由席・トイレ

ジパング平泉の自由席の車内
ジパング平泉の自由席の座席

ジパング平泉に乗車するなら、個人的におすすめしたい座席が、2・3号車の自由席。

全座席がリクライニングシートになっています。

ジパング平泉の自由席のテーブル
リクライニングシートのボタン

背面テーブルに、リクライニング機能完備。

なか
なか
むしろ自由席の方が豪華な気が…??

自由席なので、もちろん追加料金はゼロ。

乗車券だけで利用できるので、かなり乗り得です。

ジパング平泉の2・3号車は、かつて「特急はつかり」「特急白鳥」等で運用していた、青森車両センター所属の485系3000番台を再リニューアルしたもの。

2021年現在、営業運転している列車の中だと、原型の485系に近い状態を保っている車両は全国でこの2両くらいです。

ジパング平泉のトイレ
ジパング平泉の洗面台

トイレと洗面台があるのは3号車。

男性用と男女共用(車椅子対応)の2つがあります。

車体自体は古くともリニューアルしてますし、綺麗で使いやすいです。

【乗車記】ジパング平泉 一ノ関~盛岡|ついに引退!青春18きっぷで乗れる元特急車両

一ノ関駅からジパング平泉1号に乗車

一ノ関駅今回の旅のスタートは、岩手県の一ノ関駅。

東北新幹線、東北本線、大船渡線が乗り入れている、一関市の代表駅です。

一ノ関駅の時刻表一ノ関駅から乗車するのは、快速ジパング平泉1号の盛岡行き。

終点の盛岡までお世話になります。

青春18きっぷジパング平泉は快速列車。

そのため青春18きっぷでも乗車できますし、指定席券を買い足すだけで指定席も利用できます。

一ノ関駅に停車中のジパング平泉盛岡駅から来たジパング平泉2号が、折り返しジパング平泉1号として運行します。

なか
なか
真っ黒なボディ!カッコいいね~!

列車の雪化粧を見れるのも、冬の東北ならでは。めちゃめちゃいいと思います。

ジパング平泉のロゴマークジパング平泉のロゴマーク。

緑の文字に、金色と黒を基調とした、落ち着きのあるデザインです。

モハ485-3014の表記ジパング平泉は、国鉄特急485系を元に作られた観光列車。

まさか令和の時代になっても、東北本線内で「モハ485-3014」の表記を見れるとは。

なか
なか
ロマン感じまくり。
違う車両を組成して製造したため、屋根がデコボコになっているジパング平泉
  • 1・4号車:「観光列車やまなみ」として使っていた車両の先頭車をリニューアル
  • 2・3号車:「特急はつかり」「特急白鳥」などに使っていた車両の中間車をリニューアル

ジパング平泉は、1・4号車、2・3号車でそれぞれ別物だった車両を使ってるんです。

そのためか車体の至る所に相違点があるのも、ジパング平泉の面白いところですね。

なか
なか
確かに屋根の形とか、車両の幅とかちょっと違うね!

大幅リニューアルした485系と、原型に近い485系を連結したデコボコ編成。

こんなユニークな車両もなかなかありません。

冬の東北本線を突き進むジパング平泉

ジパング平泉の車内国鉄特急での旅行気分を存分に楽しむために、今回は自由席に乗車することに。

なか
なか
てか意外と空いてるな…?

そうなんです。ジパング平泉はこんなに貴重な列車であるにも関わらず、空いてることが多いんです。

ジパング平泉は、基本的に一ノ関駅~盛岡駅という短区間での運行。

たまに仙台や福島近辺で運転するくらいです。

ご老体に鞭打って走らせてるようなものだと思うので、長区間の運転は厳しいんでしょうけど。

そんな経緯もあってか、他の観光列車に比べあまりメジャーではないようにも感じます。

しかも仙台ならまだしも、一ノ関と盛岡ですもんね。

首都圏や関西の人からしたら、なかなか遠くて行きづらいでしょうよ。

ただ理由はどうあれ、混雑しない今がチャンス。

飽きるくらい乗りまくっておこうと思います。

ジパング平泉の自由席の座席
ジパング平泉の自由席のテーブル

自由席とは言えども、かつて特急として使われていた車両。

リクライニング機能完備ですし、テーブルも備え付けられてます。

なか
なか
むしろ自由席の方が豪華なのでは…??

一ノ関駅を出発したジパング平泉の車窓一ノ関駅を定刻通りに出発したジパング平泉1号。

雪が降り積もる平野の中を突き進みます。

基本的に田園風景や平野がどこまでも続く、東北本線の車窓。

特別、代わり映えするような車窓ではなくとも、古くより多くの優等列車が活躍した大動脈路線を、国鉄特急485系で駆け抜ける。

もちろん姿形は変わっていますが、それでも特別なものに感じます。

なか
なか
本当に昔の特急で旅してるみたいで、超感動する…!!!
ジパング平泉の3号車のドア部分
なか
なか
このどことなくレトロな感じがたまらん!!

「自由席」と書かれた札や、クリーム色のドアから感じられる独特のレトロっぽさが最高です。

「自由席」って文字の上に「禁煙車」と書かれてるのも、時代を感じますね。

JR東日本の列車って、今じゃどこも禁煙車が普通じゃないですか。

なか
なか
そういえば子どもの頃は、まだ列車に灰皿とかついてたもんなあ…

座席はもちろん、床下から感じるモーター音も国鉄特急485系そのまんま。

昔はこれが当たり前で、むしろ「うるさくて休めんわ…」って感じだったんでしょうけど、この音が旅情を引き立ててくれます。今が便利だからこそ言えることだけど。

でも昔ながらの電車旅の気分を味わえる列車って、今はそこまで多くありません。

だからやっぱり不便でも、古くとも、こういう車両が残ってくれることにありがたみを感じます。

ジパング平泉の車内のドア
なか
なか
雪がびっっっっしり。

昔の客車とかも、雪の中を走ってると同じようにドア部分に雪がびっしりついてることがあったように思います。

まさか令和の時代にもなって、この光景を生で見れるとは。逆に感動。

盛岡駅付近の車窓東北新幹線の高架橋と雫石川が見えると、終点の盛岡駅はもう間もなくです。

実際に乗車してみて意外だったのが、ジパング平泉は旅行者だけでなく地元民の利用者も多いということ。

確かに観光列車にしては停車駅が多いですし、快速ということもあって盛岡までのアクセスも便利ですもんね。

一ノ関駅~盛岡駅間は大半が各駅停車なので、快速列車の存在は余計に重宝されそうです。

なか
なか
しかも超快適な乗り得列車、最高かよ。

盛岡駅に到着

盛岡駅に停車中のジパング平泉一ノ関駅から約1時間半、ジパング平泉1号は終点の盛岡駅に到着。

短い区間であったものの、かつての東北本線の特急に乗車しているかのような気分を味わえました。

なか
なか
鉄道ファンにも観光客にもおすすめできる列車!ぜひ!

【乗車記】ジパング平泉 一ノ関~盛岡|ついに引退!青春18きっぷで乗れる元特急車両|まとめ

以上、今回は「【乗車記】ジパング平泉 一ノ関~盛岡|ついに引退!青春18きっぷで乗れる元特急車両」という内容でお届けしました。

ジパング平泉は、かつての東北本線特急に乗車している気分を味わえる観光列車。

改造車と言えども、国鉄特急485系の走りを生で体験できるのは大変貴重でした。

ラストランレポートはこちら

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当ブログの筆者。鉄道一人旅が趣味。北海道&東日本パスを使った東北一周旅行をきっかけに、東北のローカル線にドハマりしました。ブログでは東北の絶景ローカル線の他、沿線のグルメ情報や、実際に利用したお得な切符情報などもお届けしています。詳しいプロフィールはこちらから。
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