「JR東日本ニュース」にある通り、あきたホリデーパス2024年冬版の詳細が正式に発表されました。
ここだけの話ですが、秋田県では通年で販売しているJRのフリー切符がほとんどないんですよね…
そのため、秋田県内での鉄道旅行を検討している人には朗報と言えます。
なんと言ってもあきたホリデーパスの最大の魅力は、JR線以外の秋田内陸線・由利高原鉄道も乗り放題になる点。
これを機にJR線と合わせて乗り鉄をするのもアリです。
そんなわけで当ブログ「東北旅びより」では、これまでに様々な乗り放題切符で旅をしてきた筆者が、以下の内容を紹介していきます。
- あきたホリデーパスの発売期間・利用期間や料金、対象エリア
- あきたホリデーパスの魅力・メリット
- あきたホリデーパスはどのくらいお得なのか?
- あきたホリデーパスで乗車したいローカル線
ぜひ旅行の参考にしてみてくださいね。
あきたホリデーパスとは?
あきたホリデーパスは、秋田県内の対象エリアが1日乗り放題になるフリー切符。
- 秋田内陸縦貫鉄道(鷹ノ巣駅~角館駅)
- 由利高原鉄道(由利本荘駅~矢島駅)
以上のJR以外の路線にも乗れるのが大きな特徴です。
秋田県内で日帰り鉄道旅をするならうってつけの切符ですよ。
あきたホリデーパスの期間・料金・対象エリア・発売箇所・買い方・払い戻し方法について
発売期間と利用期間
発売期間 | 紙の切符:2024年10月2日(水)~2025年2月24日(月) デジタル版:2024年11月2日(土)~2023年2月24日(月) |
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利用期間 | 2024年11月2日(土)~2023年2月24日(月)までの土・日・祝日 |
2024年冬版は、期間が約4ヵ月と長めに設定されているのが特徴。
また2023年版と同様、従来の紙の切符とデジタル版の切符が用意されるようですね。
デジタル版を使用する場合は、スマートフォン上の専用サイト「TOHOKU MaaS」にて購入する必要があります。
そのためデジタル版はみどりの窓口では買えないのでご注意を!
利用日当日でも購入できます。
料金
大人 | 2,440円 |
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子ども | 1,220円 |
2023年版は「大人の休日俱楽部会員」なら1,880円で購入できましたが、今年はその特例がなくなっているよう。
対象エリア
以上のエリアが1日乗り放題になります。
県内主要エリアのほとんどが対象になっているので、日帰り旅行にはうってつけの切符といえますね。
秋田新幹線やリゾートしらかみ、特急つがる・いなほ、急行もりよしに乗車する場合、別途で特急券や急行券、指定席券が必要です。
発売箇所
- 対象エリア内のみどりの窓口
- 指定席券売機
- 主な旅行会社
指定席券売機での買い方
ここでは指定席券売機での、あきたホリデーパスの購入方法を紹介します。
まずはトップ画面から「おトクなきっぷ」を選択。
上の「おトクなきっぷ」のボタンを選択。
購入可能なフリー切符が複数出てくるので、その中なら「あきたホリデーパス」を選択。
切符を使用する日付を選択。
日付は購入日当日から1ヶ月先まで選択可能です。
最後に、切符が必要な人数を選択。
最終確認画面。
内容を確認して正しければ購入します。
払い戻し方法
払い戻しは未使用で有効期間内に限り、フリーエリア内の駅員のいる窓口で可能です。
払い戻しの際、220円の手数料がかかります。
【メリット】あきたホリデーパスの魅力はこれ!
鉄道旅行シーズンを避けて旅ができる
あきたホリデーパスの利用期間は、2024年11月2日(土)~2023年2月24日(月)まで。
11月や2月であれば、冬休みなどの旅行シーズン真っ只中ではないですし、青春18きっぷシーズンのような混み合う時期でもない…
そのため人混みを避けて、ゆったりと鉄道旅を楽しむことができるのです。
秋田県内各地でのイベントも多い時期ですので、これを機に訪れてみるのもいかもしれませんね。
JR以外の路線(秋田内陸線・由利高原鉄道)にも乗れる
JR線の他、第三セクター鉄道路線である秋田内陸線・由利高原鉄道に乗車することも可能。
青春18きっぷなどでは乗車できない路線ですし、観光がてら乗ってみるのもアリかと思います。
秋田で開催される冬のお祭りにも便利
- 犬っこまつり:湯沢市で毎年2月の第2土曜日とその翌日に開催
- 大館アメッコ市:大館市で毎年2月第2土曜日とその翌日に開催
- かまくらまつり:横手市で毎年2月15日、16日に開催
毎年冬に開催される秋田のお祭りを楽しむのにも、あきたホリデーパスの利用が便利です。
参考までに、秋田駅から各駅までの往復運賃は以下の通り。
- 秋田駅~湯沢駅 3,040円
- 秋田駅~大館駅 3,960円
- 秋田駅~横手駅 2,680円
あきたホリデーパスは2,440円なので、往復利用するだけでも元は取れます。
シーズンになるとおそらく臨時の快速・特急なども出るでしょうし、それらに乗車する際に使うのもアリですね。
※特急列車・全車指定席の快速列車を利用する場合、あきたホリデーパスの他に指定席券や特急券が必要です
※今後の状況により、お祭りの中止や列車の運休が発生する可能性もあります
観光キャンペーン「誰と行く?冬の秋田」も期間中に開催予定
2024年12月1日~2025年2月28日にかけて、秋田県の大型観光キャンペーン「誰と行く?冬の秋田」が開催されます。
期間中は景品が当たるスタンプラリーや、期間限定の宿泊プラン、アウトドア・インドアの体験メニューなどが半額になる「秋田冬アソビ割」など実施予定とのこと。
またキャンペーンに合わせて臨時列車の運行もあるかもしれませんし、目が離せませんね。
あきたホリデーパスはどのくらいお得?
秋田駅を起点として、主要エリアまでの料金だけ載せています。
出発駅 | 到着駅 | 通常往復料金 (子ども料金) |
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秋田駅 | 能代駅 | 2,340円 (1,170円) |
男鹿駅 | 1,540円 (770円) | |
鷹ノ巣駅 | 3,040円 (1,520円) | |
大館駅 | 3,960円 (1,980円) | |
大曲駅 | 1,980円 (990円) | |
田沢湖駅 | 3,380円 (1,690円) | |
横手駅 | 2,680円 (1,340円) | |
羽後本荘駅 | 1,540円 (770円) |
- いくつかの路線を乗り継ぎながら、遠方に行く場合
- 途中下車を何度もする場合
あきたホリデーパスでJRの路線に乗るなら、以上の場合に使うと元を取りやすいです。
ちなみに秋田内陸縦貫鉄道、由利高原鉄道で通常通り往復すると、以下のようになります。
秋田内陸縦貫鉄道 | ||
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出発駅 | 到着駅 | 通常往復料金 (子ども料金) |
鷹巣駅 | 角館駅 | 3,400円 (1,700円) |
秋田駅 | 角館駅 (鷹巣駅経由) | 3,220円 (1,610円) ※片道料金 |
由利高原鉄道 | ||
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出発駅 | 到着駅 | 通常往復料金 (子ども料金) |
羽後本荘駅 | 矢島駅 | 1,220円 (610円) |
秋田駅 | 矢島駅 (羽後本荘駅経由) | 2,760円 (1,380円) |
ちなみに由利高原鉄道、秋田内陸縦貫鉄道では、以下のフリー切符も販売してます。
- 秋田内陸ワンデーパス全線タイプ(秋田内陸縦貫鉄道):2,500円
- 楽楽遊遊乗車券(由利高原鉄道):1,100円
合わせて参考にしてみてください。
【おすすめ路線】あきたホリデーパスで乗りたい秋田のローカル線
男鹿線(秋田~男鹿)
男鹿線は、秋田駅から奥羽本線を経由して追分駅~男鹿駅の約26kmを結ぶローカル線。
沿線には「男鹿なまはげライン」と愛称がつけられているのが特徴です。
2021年3月のダイヤ改正で、男鹿線で使われていた国鉄車両キハ40系は、新型車両のACCUM(アキュム)に置き換えられました。
ちなみにこちらが蓄電池電車ACCUMと呼ばれるEV-E801系。
男鹿線沿線は電線がないレール区間…
いわゆる非電化区間と呼ばれるもの。
そのため電車の乗り入れができず、気動車(燃料を原動力として走る車両)を導入していました。
ですがACCUMは非電化区間でも走れる電車ということから、次世代を担う車両として注目を浴びています。
終点の男鹿駅は、2017年に駅舎が新しくなったのでピカピカです。
男鹿駅前の歩道をまっすぐ進むと、オガーレという観光施設があります。
ハタハタを始めとした特産品が売られてますし、他には飲食店なども。
観光にうってつけの場所です。
由利高原鉄道(羽後本荘~矢島)
由利高原鉄道 鳥海山ろく線
秋田県由利本荘市の羽後本荘駅から同市の矢島駅までを結ぶ路線。国鉄の特定地方交通線であった矢島線を引き継ぎ誕生した。基本的にワンマン運転であるが、午前中の1往復はアテンダントが乗務する「まごころ列車」として運転する。 pic.twitter.com/XBwhmVddbY— 東北旅びより@東北の一人旅メディア (@tohoku_travel) February 14, 2022
由利高原鉄道の鳥海山ろく線は、秋田県由利本荘市の羽後本荘駅~矢島駅間を結ぶ路線。
国鉄の特定地方交通線であった矢島線を引き継ぎ誕生しました。
基本的にワンマン運転ですが、午前中の1往復はアテンダントが乗務する「まごころ列車」として運転しています。
その名の通り、車窓からは鳥海山を始めとした美しい風景を楽しめますよ。
羽越本線 特急いなほ(秋田~象潟)
特急いなほは、羽越本線・白新線経由で運行する特急列車。
新潟駅~酒田駅~秋田駅間を約3時間半で結んでいます。
特急いなほの最大の特徴は、圧倒的な快適性を誇るグリーン車。
- 2列+1列の3列広々シート
- 新幹線をはるかに上回るシートピッチ
- 充電コンセント付き
- 車窓を楽しめるフリースペースあり
鉄道旅行者の中では「豪華すぎるグリーン車」として有名で、在来線の特急列車としては最高のスペックだと言われています。
筆者はこれまでに様々な車両に乗ってきましたが、特急いなほのグリーン車は間違いなくトップクラスの快適性です。
座席だけでなく、車窓の景色も抜群。
羽越本線の魅力はなんといっても、その風光明媚な車窓です。
車窓はもちろん、在来線トップクラスとも言える特急いなほのグリーン車。
一度は乗る価値アリですよ。
奥羽本線 特急つがる・スーパーつがる(秋田~大館)
特急つがる及びスーパーつがるは、奥羽本線の秋田駅~青森駅間で運行する特急列車。
約185kmの距離を2時間半ちょっとで結びます。
ローカル特急でありながら、半室グリーン車がついている特急つがる。
- 霞桜をイメージした、落ち着きを感じる座席
- 高級感と温かみのあるインテリア
- フットレスト付きで足元楽チン
秋田駅~大館駅は、同じ県内でありながら1時間50分ほどかかる区間。
おまけに普通列車はロングシートでの運行ですし、特急列車の存在は心強いもの。
また「えきねっと」でチケットレス特急券を申し込めば、3~5割引きの料金で特急券を購入できるのでお得です。
秋田内陸縦貫鉄道 秋田内陸線(鷹巣~角館)
秋田内陸縦貫鉄道は、鷹巣駅と角館駅を結ぶ第三セクター鉄道路線。
世界よ、これが冬の東北である。
#見た人もなにか無言で東北あげる pic.twitter.com/fpEN2IlpVt
— なか@東北旅びより (@naka_travel) January 25, 2021
秋田内陸線の魅力は何と言っても、ほぼ全線を通して広大な自然を車窓から楽しめるところ。
中でも冬の秋田内陸線の車窓は、とてもおすすめ。
車窓から見える雪景色がまるで水墨画のようで、思わず見入ってしまいます。
「打当温泉マタギの湯」「阿仁前田温泉クウィンス森吉」など、沿線には温泉地も数多く、途中下車して日帰り入浴をするのもおすすめです。
花輪線(大館~湯瀬温泉)
花輪線は、岩手県盛岡市の好摩駅から、秋田県大館市の大館駅までの約107kmを結ぶ路線。
全列車がいわて銀河鉄道線の盛岡駅〜好摩駅を経由して、大館方面へ直通します。
冬の花輪線の車窓 pic.twitter.com/nAQqaW3DBI
— 東北旅びより@東北の鉄道旅行メディア (@tohoku_travel) May 21, 2021
路線の愛称は、十和田八幡平四季彩(とわだはちまんたいしきさい)ライン。
その名にふさわしい、山や渓谷などの風光明媚な車窓が魅力のローカル線です。
特に秋の紅葉や、冬の雪景色の車窓は圧巻…
沿線には温泉地も点在していますし、乗り鉄にもおすすめですよ。
【使い方ガイド】あきたホリデーパス2024冬|秋田の鉄道が乗り放題になるフリー切符(デジタル版あり)|まとめ
以上、今回は「【使い方ガイド】あきたホリデーパス2024冬|秋田の鉄道が乗り放題になるフリー切符(デジタル版あり)」という内容でお届けしました。
まとめると、あきたホリデーパスは以下のような人におすすめです。
- 秋田県内で鉄道旅行がしたい
- 鉄道で遠方まで行く
- 何度も途中下車をする予定
- 鉄道の乗りつぶしがしたい
機会があればぜひ、あきたホリデーパスを使って鉄道旅行をしてみては?