岩手県盛岡市~青森県弘前市を結ぶ高速バス「ヨーデル号」の乗車レポートをお届けします。
ヨーデル号は、岩手県交通・岩手県北バス・弘南バスが共同運行する高速バス。
盛岡駅~弘前駅・弘前バスターミナル間で運行しています。
今回は盛岡から弘前までの片道利用でしたが、とても快適な2時間を過ごせました。
当ブログ「東北旅びより」では、以下の内容を紹介していきます。
- 乗車して感じた高速バスヨーデル号の魅力
- 高速バスヨーデル号の料金・切符の買い方・乗り方
- 高速バスヨーデル号 盛岡駅~弘前バスターミナルの乗車レポート
ぜひ参考にしてみてくださいね。
ここがよかった!高速バスヨーデル号のおすすめポイント
フリーWi-Fiあり
高速バスヨーデル号は、フリーWi-Fi搭載。
これなら長時間の乗車でも特に困ることはなさそうですね。
車両によっては、Wi-Fiが搭載されていないものもあります。
リクライニングシート完備
高速バスヨーデル号の車内の雰囲気はこんな感じ。
全席禁煙、4列シートの一般的な高速バスの仕様です。
とりあえず乗ってしまえば、ほぼ確実にリクライニングシートが使えてしまうわけですね。
速達性を考えれば、新幹線・在来線を乗り継いで弘前へ向かう方がいいでしょう。
ただ新幹線よりも安く、在来線よりも速く、そしてリクライニングシートを使える。
いわば超ちょうどいい移動手段。
それだけでも十分に利用価値はあるかと思います。
青春18きっぷ旅行のお供として使える
全国のJR線が乗り放題になる格安切符、青春18きっぷ。

青春18きっぷなどのフリーパスを使った鉄道旅行のお供として、ヨーデル号を利用するのもアリです。
- 盛岡駅~(IGRいわて銀河鉄道・青い森鉄道)~青森駅~(奥羽本線)~弘前駅
- 盛岡駅~(花輪線)~大館駅~(奥羽本線)~弘前駅
在来線を使った鉄道旅行で盛岡駅~弘前駅を移動する場合、ルートは主に以上の2通りになるでしょう。
①は青森県の八戸市、青森市を経由して、ひたすら太平洋側を北上するルート。
②は秋田県の鹿角市、大館市など日本海側を経由して弘前駅を目指すルートですね。
高速バスと在来線それぞれの所要時間などをざっとまとめると、以下の通り。
交通機関 | 料金 (片道) | 所要時間 | 本数 (2023年7月現在) |
---|---|---|---|
高速バス (ヨーデル号) | 通常:3,400円 学割:2,800円 | 約2時間15分 | 1日に3本 |
在来線 (IGR・青い森鉄道経由) | 通常:6,270円 青春18きっぷ:3,110円追加で必要 | 約4時間半 | 1日に8本 |
在来線 (花輪線・奥羽本線経由) | 通常:3,740円 青春18きっぷ:660円追加で必要 | 約3時間半 | 1日に5本 |
本数では在来線に軍配が上がるものの、高速バスの方が所要時間は速く、それでいてリーズナブル。
「青春18きっぷでいわて銀河鉄道・青い森鉄道は乗れる?」で解説しているように、青春18きっぷ利用者はIGRいわて銀河鉄道・青い森鉄道に乗ることは基本的にできません。
追加料金を支払って乗車したとしても、そこまでお得にならないですし、高速バスよりも少し時間がかかります。
いわゆる第三セクター鉄道路線避けの手段のひとつとして、覚えておくのもアリかもしれませんね。
盛岡市~八戸市では、高速バス八盛号が運行中です。
2000円台と非常に格安な高速バスですが、公式サイトにあるように本数は1日1往復。
時間を合わせるのが難しいかもしれませんが、こちらも合わせて覚えておくと便利かと思います。

【乗り方ガイド】高速バスあすなろ号の料金・切符売り場・乗り場
料金・運賃
大人片道 | 弘前~盛岡:3,400円 東北大鰐~盛岡:3,400円 |
---|---|
学割 | 弘前~盛岡:2,800円 東北大鰐~盛岡:2,800円 |
往復券 | 弘前~盛岡:6,000円 |
高速バスヨーデル号は、予約不要の高速バス。
そのため予約の手続きなどはせず、そのまま乗車してしまってOK。
ただし座席は先着順のため、時間に余裕をもってバス停に行くのがおすすめです。
余談ですが、盛岡エリア~青森エリアを結ぶバスは他にも「あすなろ号(盛岡~青森)」「八盛号(盛岡~八戸)」があります。
「あすなろ号(盛岡~青森)」「八盛号(盛岡~八戸)」との違いは何と言っても、学割が設定されている点。
盛岡市、弘前市にはそれぞれ国立大学がありますし、学生利用者もそれなりにいるのでしょうね。
切符売り場
- 盛岡駅西口待合室内 券売機
- 盛岡駅JRバスきっぷうりば
- 弘前バスターミナル
ヨーデル号のバスチケットを購入する場合、以上の場所で購入可能です。
学割運賃で購入する場合、盛岡駅西口待合室内 券売機か弘前バスターミナルを利用するようになります。
公式サイトによれば、片道のみに限り現金支払いでも乗車できるようです。
※学割・往復割引を利用する場合は、乗車前に窓口で切符を買う必要があります。
今回はあらかじめ、盛岡駅JRバスきっぷうりばで購入することに。
場所は盛岡駅2階。
通路脇にでかでかとあるので分かりやすいです。


こちらが券売機のトップ画面。
ここから「弘前(ヨーデル号)」を選択します。
行先はこんな感じ。
途中、大鰐町・弘前駅を経由して終点の弘前バスターミナルまで向かいます。
盛岡駅から弘前バスターミナルまでの切符を購入。
特に難しい操作もなく買えましたし、領収書も問題なく発行できました。
バス乗り場
盛岡駅から乗車する場合、乗り場は西口の23番バス停。
「青森・弘前」とボードに書かれてあるので、特に迷うことはなさそうです。
弘前駅から乗車する場合、乗り場は駅前のバスロータリー。
ヨーデル号は1番乗り場から発着しています。
駅を出て一番手前のバス停なので、とてもわかりやすいですね。
【乗車記】高速バスヨーデル号|盛岡~弘前の移動におすすめ!格安交通機関に乗ってきた
盛岡駅西口23番乗り場からヨーデル号に乗車
旅の始まりは盛岡駅。
岩手県盛岡市の代表駅で、東北新幹線のほか、東北本線や田沢湖線、山田線、花輪線、いわて銀河鉄道線が乗り入れています。
かつて優等列車が多数発着していたことから在来線ホームは5面10線と広く、しかもかなり長いです。
今回は鉄道旅ではなくバス旅。
盛岡駅構内を出て、西口のバスロータリーまでやってきました。
高速バスヨーデル号のバス停は、盛岡駅西口23番乗り場。
「青森・弘前」とボードに書かれてあるので、こちらを目印にするといいかと。
なお「青森」とも書かれている通り、盛岡市~青森市を結ぶ高速バス「あすなろ号」も23番乗り場から発車します。
2023年8月現在のヨーデル号の時刻表。
日中と夕方~夜間の便は運休しており、1日3往復の運行です。
- ヨーデル号(盛岡~弘前):1日3往復
- あすなろ号(盛岡~青森):1日2往復
- 八盛号(盛岡~八戸):1日1往復
盛岡エリア~青森エリアを結ぶ高速バスの中では、ヨーデル号が一番多い本数のようですね。
時間の10分ほど前になると、23番乗り場にヨーデル号が入線。
ヨーデル号は、岩手県交通・岩手県北バス・弘南バスの共同運行路線。
今回は岩手県北バスが担当の便に乗車します。
高速バスヨーデル号の車内
高速バスヨーデル号の車内の雰囲気はこんな感じ。
一般的な4列シートの車両です。
平日のお昼頃に利用しましたが、乗客は7~8人ほど。
座席数もまだまだ余裕があります。
お盆休みやゴールデンウィーク期間など帰省シーズンになれば、もっと混雑するんでしょうね。
長期休暇前後は満席になる可能性も考えて、早めにバス停に並んでおく方がおすすめです。
車内にトイレはないのでご注意を!
座席の足元は特に狭くもなく、広くもなく。
2時間程度の乗車であれば、特に気になることはありません。
座席はリクライニングできますし、比較的快適に過ごせるかと思います。
座席前面のポケットとドリンクホルダー。
フリーWi-Fiも用意されていました。
車両によってWi-Fi・コンセントの有無が異なるようなので、そこだけ注意が必要ですね。
車両上部の空調と照明、停車ボタン。
途中の停留所で降車したい場合、こちらの停車ボタンを利用するようになります。
盛岡駅西口を出発
定刻通りに盛岡駅西口を出発。
バスロータリーを抜け、県道293号線へ入ります。
市内バイパスを抜け、盛岡インターチェンジから東北自動車道へ。
弘前市内までは、基本的に東北自動車道をひたすら北上する形になります。
盛岡インターチェンジから約20分、岩手山サービスエリア付近を通過。
青森方面を向かう場合、進行方向左側の座席からであれば岩手山が少しだけ見れます。
ちなみに晴れているとこんな感じ。
県内最高峰であり、シンボルの1つでもある岩手山。
より近くで岩手山を眺めたい場合は、岩手山サービスエリアに行くのがおすすめです。
残念ながら、高速バスヨーデル号では立ち寄ることはできませんが…
機会がありましたらぜひ。
おそらく盛岡市を抜け、八幡平市へ入ったくらいでしょうか。
この辺りからだんだんと山深くなっていきます。
緑に深く染まる時期の北東北の風景はとても好きです。
盛岡インターチェンジから約30分、安代ジャンクションを通過。
ここで青森方面、八戸方面へと分岐します。
ここから高速バス八盛号(盛岡~八戸)は八戸道へ、あすなろ号(盛岡~青森)はヨーデル号と同じく東北自動車道を進みます。
花輪サービスエリアでトイレ休憩
盛岡駅を出発して約1時間半、高速バスヨーデル号は花輪サービスエリアに到着。
花輪サービスエリアでは5分ほどトイレ休憩があります。
花輪サービスエリアのバスポールと待合室。
秋田県初出店となった松屋 花輪SA(上り線)店。
まさか初出店が秋田市ではないとは。
さすがに5分では食べられないので、立ち寄るのはまたの機会に…
引き続き東北自動車道を進む
5分のトイレ休憩ののち、高速バスヨーデル号は花輪サービスエリアを出発。
再び東北自動車道を北上します。
途中、花輪線の線路と並走する区間も。
盛岡~弘前を普通列車で移動する場合、花輪線を利用するのが最短ルートとなるでしょう。
春夏秋冬、違った景色を眺められるおすすめのローカル線です。
機会があればぜひ。
坂梨トンネルに入りました。
坂梨トンネルは、秋田県鹿角郡小坂町と青森県平川市を結ぶトンネル。
全長約4kmで、東北自動車道内では最も長いトンネルになるんだそう。
トンネルを抜けると、ヨーデル号は秋田県から青森県へ。
引き続き山深い景色の中を走ります。
東北大鰐バス停を通過。
停車ボタンでのお知らせがなかったため、引き続き弘前へ向けて北上します。
東北大鰐は、青森県南津軽郡大鰐町の玄関口のような位置付けのバス停。
待合室もちゃんと用意されていました。
ちなみにJR奥羽本線の大鰐温泉駅までは、徒歩20分ほどの距離です。
大鰐弘前インターチェンジで下車。
バスはこれより一般道を進みます。
国道7号線を走行する高速バスヨーデル号。
インターチェンジ近辺はまだ弘前市ではなく、大鰐町に位置するみたいですね。
周辺には学校や飲食店、温泉施設などがちらほらとありました。
大鰐町を抜け、弘前市へ。
徐々に交通量も多くなり、飲食店なども増え始めます。
弘前駅に到着
盛岡駅から約2時間、高速バスヨーデル号は弘前駅の1番乗り場に到着。
1番乗り場は駅の最も手前側に位置しているので、鉄道との乗り換えも比較的ラクチンです。
バスは弘前駅を出発後、県道17号線を経由し終点の弘前バスターミナルへ。
弘前駅と弘前バスターミナルは、徒歩5~6分の距離。
2分ほど乗車していると、すぐ終点です。
終点の弘前バスターミナルに到着
高速バスヨーデル号は、終点の弘前バスターミナルに到着。
降車時は、運賃箱に切符を入れるだけでOK。
ちなみに公式サイトによれば、岩手県交通の便だとSuicaでも支払い可能みたいです。
バスターミナルはイトーヨーカドー弘前店に直結しています。
旅行中の日用品調達なども心配なさそうですね。
約2時間の乗車でしたが、とても快適な時間を過ごせました。
盛岡市~弘前市の移動手段に、または青春18きっぷ旅行のお供に…
などなど、色んな使い方ができそうですね。
とてもおすすめです。
【乗り方ガイド】高速バスヨーデル号|盛岡~弘前の移動におすすめ!格安交通機関に乗ってきた|まとめ
以上、今回は「【乗り方ガイド】高速バスヨーデル号|盛岡~弘前の移動におすすめ!格安交通機関に乗ってきた」という内容でお届けしました。
- 盛岡市~弘前市を結ぶ高速バス
- リクライニングシート完備
- リーズナブルな移動手段
ヨーデル号は、盛岡駅~弘前駅・弘前バスターミナルを結ぶ高速バス。
約2時間の乗車でしたが、とても快適な時間を過ごせました。
盛岡市~弘前市の移動手段に、または青春18きっぷ旅行のお供に…
などなど、色んな使い方ができそうですね。
とてもおすすめです。




