岩手県盛岡市~青森県八戸市を結ぶ高速バス「特急八盛号」の乗車レポートをお届けします。
高速バス八盛号は、盛岡駅・盛岡バスセンター~本八戸駅・八戸フェリーターミナル間で運行する高速バス。
両区間を約2時間半~3時間で結んでいます。
今回は本八戸駅から盛岡バスセンターまでの片道利用でしたが、とても快適に過ごせました。
2,000円台とかなり安く、青春18きっぷ旅行のお供として利用するのもアリです。
当ブログ「東北旅びより」では、以下の内容を紹介していきます。
- 乗車して感じた高速バス八盛号の魅力
- 高速バス八盛号の料金・切符の買い方・乗り方
- 高速バス八盛号 本八戸駅~盛岡バスセンターの乗車レポート
ぜひ参考にしてみてくださいね。
ここがよかった!高速バス八盛号のおすすめポイント
フリーWi-Fiあり・リクライニングシート完備
高速バス八盛号は、フリーWi-Fi搭載。
これなら長時間の乗車でも特に困ることはなさそうですね。
車両によっては、Wi-Fiが搭載されていないものもあります。
南部バス担当便の場合、高速バス八盛号の車内はこんな感じ。
全席禁煙、4列シートの一般的な高速バスの仕様です。
とりあえず乗ってしまえば、確実にリクライニングシートが使えてしまうわけですね。
速達性を考えれば、新幹線で八戸へ向かう方がいいでしょう。
ただ鉄道よりも安く、そしてリクライニングシートを使える。
それだけでも利用価値はあるかと思います。
青春18きっぷ旅行のお供として使える
全国のJR線が乗り放題になる格安切符、青春18きっぷ。
青春18きっぷなどのフリーパスを使った鉄道旅行のお供として、八盛号を利用するのもアリです。
- 盛岡駅~(東北新幹線)~八戸駅
- 盛岡駅~(IGRいわて銀河鉄道・青い森鉄道)~八戸駅
鉄道旅行で盛岡駅~八戸駅を移動する場合、ルートは主に以上の2通りになるでしょう。
それぞれの所要時間や金額などを簡単にまとめると、以下の通り。
交通機関 | 料金 (片道) | 所要時間 | 本数 (2023年8月現在) |
---|---|---|---|
高速バス (八盛号) | 2,200円 | 約2時間半 | 1日に1本 |
新幹線 (はやぶさ号) | 通常:4,090円 特定特急券:3,560円 | 約30~40分 | 1時間に1~3本 |
在来線 (IGR・青い森鉄道経由) | 3,110円 | 約1時間50分 | 1日に10本 |
特定特急券とは、超ざっくり言うと一部区間で販売している自由席特急券のようなものです。
東北新幹線はやぶさ号には、自由席がありません。
しかし特定特急券を購入すれば、空いている普通車指定席を使えます。
ただしその座席の指定席特急券を持った人が来た場合は、座席を譲りましょうね!
本数や時間では新幹線・在来線に軍配が上がるものの、高速バスが最もリーズナブル。
余談ですが「青春18きっぷでいわて銀河鉄道・青い森鉄道は乗れる?」で解説しているように、青春18きっぷ利用者はIGRいわて銀河鉄道・青い森鉄道に乗ることは基本的にできません。
追加料金を支払って乗車したとしても、実はそこまでお得にならないんですよね(ここだけの話)
いわゆる第三セクター鉄道路線避けの手段のひとつとして、覚えておくのもアリかもしれません。
盛岡市~八戸市の移動に関しては少し長くなるので「盛岡~八戸のおすすめルート」で詳しくまとめています。
合わせて参考にしてみてくださいね。
八戸市の中心エリアまで乗り換えなしで行ける
実は八戸市街地の最寄り駅は東北新幹線の八戸駅ではなく、八戸線の本八戸駅。
本八戸駅は八戸駅から2駅先。
所要時間は10分ほどです。
盛岡駅~(新幹線)~八戸駅~(八戸線)~本八戸駅~(徒歩約10分)~市街地
以上のように移動する必要があります。
その点、高速バス八盛号であれば、盛岡駅から八戸の中心エリアまで乗り換え一切なし。
「中心街5番 六日町」で下車すれば、市街地はすぐ目の前です。
【乗り方ガイド】八盛号の料金・切符の購入方法・支払い方法・バス乗り場
料金・運賃
大人片道 | 盛岡駅~八戸駅:2,200円 盛岡駅~フェリーターミナル:2,500円 |
---|---|
子ども片道 | 盛岡駅~八戸駅:1,100円 盛岡駅~フェリーターミナル:1,250円 |
八盛号は、予約不要の高速バス。
そのため予約の手続きなどはせず、そのまま乗車してしまってOK。
なお往復割引、回数券などの割引券は発売されていません。
一部区間のみ値段を記載しています。
その他の区間の値段を確認したい場合は、南部バスの公式サイトをご覧ください。
切符の購入方法・支払い方法
- 事前に乗車券を購入する
- バス車内で降車時に支払う(現金・交通系ICカード・キャッシュレス決済)
盛岡駅から乗車する場合、西口の待合室内券売機で前もって乗車券を購入可能です。
八戸行きの便に乗車するなら、前もってこちらで買っておくと楽かもしれません。
バス車内で支払う場合、現金のほか、交通系ICカードやキャッシュレス決済も使用可能。
VISA・JCBなどのタッチ決済、PayPayなどのQRコード決済が使えるようです。
ちなみに筆者は楽天ペイで支払いました。
バス乗り場
盛岡駅から乗車する場合、乗り場は西口の22番バス停。
八盛号のほか、大館方面へ向かうみちのく号なども発着しています。
八戸行きの八盛号の始発は、こちらの盛岡バスセンター。
中心エリアに近いですが、盛岡駅からは徒歩30分ほどの距離です。
- 盛岡の中心市街地で観光してから、バスに乗りたい
- なるべく好きな座席を確保したい
そんな場合は始発の停留所から乗ってしまうのも、ひとつの手ですね。
本八戸駅から乗車する場合、乗り場は北口のバスロータリー。
高速バス乗り場のバスポールが立っているので、こちらを目印にするといいかと。
高速バス八盛号は八戸駅を経由しません。
八戸駅からJR八戸線に乗り、本八戸駅まで向かう必要があります。
【乗車記】高速バス八盛号|盛岡~八戸の移動に!格安交通機関に乗ってきた
本八戸駅から高速バス八盛号に乗車
旅のスタートは本八戸駅。
青森県八戸市の主要駅のひとつで、八戸線が乗り入れています。
実は八戸市街地の最寄り駅は東北新幹線の八戸駅ではなく、八戸線の本八戸駅。
本八戸駅は八戸駅から2駅先で、所要時間は10分ほどです。
駅の北口へやってきました。
中心地へ向かう場合は南口を利用するようになります。
高速バス八盛号は、本八戸駅北口の高速バス乗り場から発着しています。
バスポールに「高速バス」と書かれているので、こちらを目印にするといいかと。
2023年現在の高速バスの運行状況と時刻表。
盛岡方面の八盛号の他、仙台方面のうみねこ号、東京方面のバスも発着しているようですね。
八盛号は現在、1日1往復の運行。
八戸発の便は8時台、盛岡発の便は18時台に1本ずつ設定されています。
- 東京方面から在来線を乗り継いで、盛岡から八戸方面に抜けたい
- 朝に八戸から盛岡・東京方面に抜けたい
青春18きっぷ利用者などは、以上のような場合に使えそうですね。
青森市・弘前市から東京方面へ抜けたい場合は、あすなろ号(青森~盛岡)、ヨーデル号(弘前~盛岡)も合わせて参考にしてみてください。
どちらの高速バスも3,000円台とリーズナブルで快適なのでおすすめです。
八盛号が定刻通りに本八戸駅に到着。
八盛号は岩手県北バス・南部バスの共同運行路線。
今回は南部バスの車両に乗車します。
高速バス八盛号の車内
高速八盛号の車内はこんな感じ。
一般的な4列シートの車両です。
土休日の便に利用しましたが、乗客はそこそこいました。
おそらく八戸ラピアだけでなく、八戸フェリーターミナルから乗ってきたお客さんもそこそこいるのでしょう。
車内にトイレは備え付けられていましたが、使用禁止になっていました。
念のため、トイレはないものと思っておいた方がいいかもしれません。
座席の足元は特に狭くもなく、広くもなく。
2時間半程度の乗車であれば、特に気になることはありません。
座席はリクライニングできますし、比較的快適に過ごせるかと思います。
南部バスの便にはフットレストが備え付けられているようです。
長距離の夜行バスなどではよく見かけますが、昼行の中距離バスに設置されているのは珍しい気もします。
座席前面のドリンクホルダーとネット。
ミニテーブルも備え付けられていました。
上部の空調、照明と停車ボタン。
終点以外の停留所で下車する場合、こちらの停車ボタンを利用するようになります。
本八戸駅を出発
高速バス八盛号は定刻通りに本八戸駅を出発。
八戸市の中心街へ向けて走ります。
中心街5番 六日町を出発。
その名の通り、八戸市の中心エリアに最も近い停留所です。
鉄道で盛岡から八戸の中心地へ向かう場合
盛岡駅~(新幹線)~八戸駅~(八戸線)~本八戸駅~(徒歩約10分)~市街地
以上のように移動する必要があります。
その点、高速バス八盛号であれば、盛岡駅から八戸の中心エリアまで乗り換え一切なし。
「中心街5番 六日町」で下車すれば、市街地はすぐ目の前です。
馬場停留所を出発。
八戸市の中心地からは少し離れているものの、病院や飲食店、家屋などがちらほらとありました。
この辺りまで来ると、もう完全に市民の生活エリアという印象ですね。
八戸インター停留所に到着。
すぐ目の前は八戸インターチェンジの料金所です。
八戸インター停留所には八盛号のほか、仙台行きのうみねこ号や東京方面の夜行バスも停車します。
八戸インターチェンジから八戸自動車道へ。
盛岡駅・盛岡バスセンターまでは約2時間半の道のり。
盛岡市内までは軽米や二戸など主要な地域に停車しつつ、基本的に高速道路を走行するスタイルのようです。
軽米インター停留所に到着。
軽米インター停留所は、岩手県九戸郡軽米町の玄関口のような位置づけのバス停。
東京行きの高速バスも乗り入れているようです。
九戸インターチェンジで下車すること数分、九戸インターオドデ館停留所に到着。
道の駅おりつめの敷地内にあるバス停です。
バス停名は道の駅内の産直施設「オドデ館」が由来となっているみたいですね。
九戸インターオドデ館停留所を出発。
引き続き八戸自動車道を走行します。
緑が深く染まる時期の北東北の風景は本当に素晴らしいです。
いつまでも見ていられますね。
浄法寺インター停留所に到着。
浄法寺インターは、八戸自動車道内で唯一二戸市に所在するインターチェンジ…
ではあるものの、二戸市の中心部からは離れた位置にあります。
浄法寺インター停留所を出発して約50分、バスは安代ジャンクションを通過。
安代ジャンクションからは東北自動車道を走行します。
気が付けばもう八幡平市…
引き続き山深い景色の中を進んでいきます。
畑パーキングエリアでトイレ休憩
本八戸駅を出発して約1時間半、高速バス八盛号は畑パーキングエリアに到着。
畑パーキングエリアでは5分間のトイレ休憩があります。
パーキング内にコンビニなどはなく、トイレと自販機があるのみでした。
引き続き東北自動車道を進む
畑パーキングエリアを出発し、引き続き東北自動車道を走行する高速バス八盛号。
次の停車バス停は前潟停留所。
盛岡市内まであとはノンストップです。
松尾八幡平インターを過ぎると、車窓からは徐々に岩手山が見られるようになります。
県内最高峰であり、シンボルの1つでもある岩手山。
遠くからではありますが、それでも圧巻の景色です。
より近くで岩手山を眺めたい場合は、岩手山サービスエリアに行くのがおすすめ。
残念ながら、高速バス八盛号では立ち寄ることはできませんが…
機会がありましたらぜひ。
バスは盛岡インターチェンジで下車。
ついに盛岡市に突入です。
ここからは一般道を走行します。
前潟停留所に到着。
イオンモール盛岡の目の前にあるバス停です。
イオン目当てと思われる人もちらほらいる印象でした。
盛岡駅に近づくにつれ、大きな建物が目立つように。
車の交通量も多くなってきました。
盛岡駅西口22番乗り場に到着
本八戸駅から約2時間半、高速バス八盛号は盛岡駅西口22番乗り場に到着。
やはり大半の乗客は盛岡駅で下車するようです。
22番乗り場には大館方面へ向かうみちのく号も乗り入れています。
盛岡駅西口からは、東北各地へ向かう高速バスが発着している印象が強いですね。
盛岡駅西口を出発。
県道293号線を通り、市内中心部へと入っていきます。
4割ほどいた乗客も、いつしか3名ほどに…
県庁・市役所前を出発。
次の停車バス停は、終点の盛岡バスセンター。
盛岡駅からは徒歩30分ほどの距離です。
少し離れていますが、実は盛岡の中心エリアに近い場所に位置しています。
終点の盛岡バスセンターに到着
本八戸駅から約2時間半、高速バス八盛号は終点の盛岡バスセンター4番乗り場に到着。
降車時に料金を支払う場合、支払い方法は以下の通り。
- 現金
- 交通系ICカード
- キャッシュレス決済
筆者は今回キャッシュレス決済(楽天ペイ)を使用しました。
- 時間が合いそう
- なるべく安く費用を抑えたい
以上のような場合であれば、八盛号の利用がおすすめだと感じました。
1日2往復ですが、青春18きっぷ旅行中などは意外と使えそうかも…?
しかも鉄道より安い2,000円台と破格の値段設定。
とても快適ですし、機会があればぜひ乗車してみてください。
【乗り方ガイド】高速バス八盛号|盛岡~八戸の移動に!格安交通機関に乗ってきた|まとめ
以上、今回は「【乗り方ガイド】高速バス八盛号|盛岡~八戸の移動に!格安交通機関に乗ってきた」という内容でお届けしました。
- 盛岡~八戸を結ぶ高速バス
- フリーWi-Fi・リクライニングシートあり
- 八戸市の中心エリアまで乗り換えなし
盛岡市~八戸市を結ぶ高速バス八盛号。
2,000円台とかなり安く、青春18きっぷ旅行のお供として利用するのもアリです。