ローカル線・バス乗車記

【乗り方ガイド】米坂線代行バス 坂町~今泉・米沢|廃止か存続か?不通区間の現在をたどる

【乗り方ガイド】米坂線代行バス 坂町~今泉・米沢|廃止か存続か?不通区間の現在を知る
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どうも、筆者のなか(@naka_travel)です!

米坂線の代行バス・普通列車の全線乗車記をお届けします。

今泉駅に到着した米坂線代行バス2022年8月の豪雨の影響で、現在も今泉駅から坂町駅までが不通区間となっている米坂線。

先行きが不透明なまま2年が経過しました。

同時期に被災した津軽線の末端区間が廃止ほぼ確定となった中、こちらも果たしてどうなるのか…

なか
なか
心が落ち着かない。

今回はそんな米坂線をバス・鉄道を使い全線で乗車してみることに。

沿線の様子は現在どうなっているのでしょうか?

当ブログ「東北旅びより」では、以下の内容を紹介していきます。

  • 米坂線代行バスの乗り方
  • 青春18きっぷや週末パスなどで米坂線代行バスは乗れる?
  • 米坂線(坂町~今泉・米沢)の旅行記

ぜひ参考にしてみてくださいね。

豪雨被害で今も不通区間(坂町~今泉)での代行バス運行が続く米坂線

今泉駅に停車中の米坂線
今泉駅に到着した米坂線代行バス

米坂線は、山形県米沢市の米沢駅と新潟県村上市の坂町駅を結ぶ路線。

  • 米沢駅~今泉駅(23km)鉄道での運行
  • 今泉駅~坂町駅(67.7km)代行バスでの運行

2022年8月の豪雨の影響で、以上のような体系での運行が長らく続いている米坂線。

沿線の大部分が未だ不通となっていることが分かります。

また2023年4月25日、JR東日本新潟支社は復旧に86億円、そして工期には5年を見込んでいると発表。

JR側は単独で復旧させるのは困難とし、国や沿線自治体との協議を現在も進めている状況です。

かつては仙台・山形~新潟を結ぶ「急行あさひ」などの優等列車も走った路線。

時代の移り変わりには逆らえない…と言ってしまえばそれまでですが、同時期に豪雨で被災した津軽線の蟹田駅~三厩駅間も廃線がほぼ確定した中、米坂線もどうなってしまうのか…

心が落ち着かないですね。

なか
なか
まじでどうなってしまうんだ。

今回はそんな米坂線をバス・鉄道を使い全線で乗車してみることに。

沿線の様子は現在どうなっているのでしょうか?

【乗り方ガイド】米坂線代行バス 坂町~今泉・米沢|廃止か存続か?不通区間の現在をたどる

坂町駅から米坂線代行バスに乗車

坂町駅の駅舎旅のスタートは坂町駅。

新潟県村上市の南部に位置し、羽越本線と米坂線が乗り入れています。

坂町駅の駅舎内駅舎には券売機や待合室なども整備されているよう。

特急いなほや観光列車の海里、快速べにばなも乗り入れていることから、沿線では主要な駅であることがうかがえますね。

代行バスは乗車券として青春18きっぷ・週末パス利用可

坂町駅前に停車中の米坂線代行バス代行バスの乗り場は駅前ロータリー。

運転手に降車駅を伝え、切符を見せて乗車します。

なお運賃は列車の料金と同額なので、券売機や窓口などで通常通り切符を購入すればOK。

もちろん青春18きっぷや週末パスなどでの乗車も可能です。

  • Suicaなどの交通系ICカードは使えません
  • 代行バス車内では精算や両替はできません
  • あらかじめ乗車券類を購入できない場合は、降車時に現金を駅の集札箱に投入してください

代行バスの車内

今泉駅に到着した米坂線代行バス
米坂線代行バスの車内

代行バスに使われているのは、新潟交通の高速バスなどに使われる大型の車両。

一般的な4列に並んだ座席です。

全車自由席で、コンセント・トイレはついていません。

筆者はまだ代行バスに1回しか乗車していないので分かりませんが、日によってはコンセント・トイレが付いている場合もあるんでしょうか。

ただいずれにせよ、コンセント・トイレはないと思っておいた方がいいでしょう。

念には念を入れて。

席に座った時の様子足元は特別狭くもなく、広くもなく。

2時間いかないくらいの乗車ですし、混雑しているわけでもないので苦には感じません。

リクライニングシート、空調完備なのは地味に嬉しいポイント。

坂町駅から国道113号線経由で今泉駅を目指す

坂町駅出発後の車窓乗客を4~5人ほど乗せ、定刻通りに坂町駅を出発。

駅前を出てすぐ国道7号線に入り、その後は基本的に国道113号線をひたすら進みます。

仙台・山形~新潟間の重要幹線道路のひとつ、国道113号線。

この先、山形県南陽市や宮城県白石市などを経由し、福島県相馬市まで続いているんだそう。

まさか新潟中心部と浜通りがひとつの道路で繋がっているとは。

なか
なか
まったく想像がつかない。

青春18きっぷシーズン外のためか、旅行者と地元民と思われる人たちが半々という印象。

高齢者など車を持たない地元民の利用が大半で、まれに鉄道旅行者がやってくる…といった感じの現状でしょうか。

坂町行きのバスであれば、学生の利用者もそこそこいそう。

なか
なか
車使う地元民がほとんどなんだろうな。

果たして使う人がいないから列車も少ないのか、列車が少ないからみんな車を使うのか…

鶏が先が卵が先か…みたいなものかもしれませんが。

米坂線を全線復旧させ残していくのなら、地域や国との連携、力添えがより一層大事になってきそうですね。

車での移動がすでに定着している中で「鉄道を使おう!」というのもかなり難しいでしょうし…

なか
なか
時代の変遷というのは残酷だな。

国道113号線とほぼ並走する米坂線。

至る所でまだ復旧作業が続いているようでした。

JRの調査では、被災箇所は100か所以上にのぼるそう。

中でも羽前椿駅~手ノ子駅間では橋梁が崩落するなど特に被害が大きく、復旧に時間を要することは容易に想像できます。

関川村の中心地へ越後下関駅前の「新潟交通観光バス 下関営業所」を出発。

関川村の中心部を走行します。

日本海側と内陸を結ぶ交通の要衝でもあった関川村。

付近には温泉があるようで、また車窓からは風情ある街並みも眺められました。

なか
なか
時間あったら降りたかった。まじで。

関川村役場の弾幕関川村役場に掲げられた弾幕。

「米坂線は村民の生活を支える大切な交通機関」

関川村役場の公式サイトにある一文です。

旅行者の一人に過ぎない自分は、現地でちょっとお金を落とすことくらいしかできませんが…

どうか協議が、できるだけ多くの人の納得いく形で進むよう願うばかりです。

越後片貝駅越後片貝駅を出発。

周辺に民家やお店は見当たらないものの、駅前の国道がそれなりに交通量が多いため、そこまで閑散としている印象はありません。

荒川と並走する米坂線代行バス車窓の左側には荒川。

山越え区間の大部分でこの景色を楽しめます。

越後金丸駅の臨時バス停越後金丸駅前の臨時バス停を出発。

ここが関川村および新潟県最後の駅です。

隣はもう山形県。

これより特に険しい山越えの県境区間へと突入します。

スノーシェッドが設置されていることから、豪雪地帯でもあることが想像つきます。

また紅葉の名所「赤芝峡」が近いため、ここ一帯は秋になると交通量も多くなるそう。

なか
なか
紅葉じゃなくてもいい景色だ。

小国駅やがてロードサイド店舗が見え始め、小国町の中心部へ。

間もなく沿線の主要駅、小国駅に到着します。

小国駅ではトイレ休憩の時間もあるとのこと。

小国駅和風モダンな駅舎がなんとも魅力的な小国駅。

列車交換も可能な比較的大きい駅です。

外に出て見渡せば、360度が山。

少ない平地に小国の町がコンパクトに形成されていることがよく分かります。

筆者にとってはこの何気ないであろう景色も魅力的。

なか
なか
盆地生まれだからかもしれない。

米坂線の線路と並走小国駅で数名乗せ、再び国道113号線を走行。

米坂線の線路を車窓から確認できます。

この辺りは土砂崩れもあったんでしょうか。

土台を失い宙吊りになった線路が痛々しさを物語っています。

手ノ子駅飯豊町に入り最初の駅、手ノ子駅に到着。

2020年にリニューアルされた綺麗な駅舎が目立ちます。

飯豊町の平野部を走る米坂線代行バス険しい峠越えは終わり、バスは飯豊町の平野部を走行。

草木の生い茂った線路が嫌でも目に入ってしまいますね。

ルール上、もちろん踏切前ではどの車も一旦停止するわけです。

ここに列車が来ないと分かっていても。

なか
なか
それが余計に悲しい。

羽前椿駅羽前椿駅に到着。

飯豊町役場に最も近い駅で、駅舎内には観光協会事務所もあるみたいです。

当駅が町の中心エリアに近い駅なのでしょう。

羽前椿駅のホーム少し前に列車の車窓からふと見た駅名標…

そんな景色さえも今や貴重な記憶となってしまうとは。

羽前椿駅前の観光マップ町の中心部ということもあり、駅前には観光マップも。

地図に描かれた米坂線が遺構とならないよう願うばかりです。

なか
なか
また乗りたい。切実に。

草の生い茂った線路草木の生い茂った線路を横目に、再び米沢方面へ。

萩生駅程なくして萩生駅に到着。

駅すぐ側のJA山形おきたま 飯豊支店に臨時バス停が設けられているようです。

新潟支社の管轄エリアは当駅まで。

次の今泉駅からは東北本部の管轄エリアとなります。

なか
なか
小さな旅ホリデー・パスも使えるの今泉駅までよね。

今泉駅に到着した米坂線代行バス坂町駅から約2時間、代行バスの終点である今泉駅に到着。

なか
なか
快適なバス旅だった。

米坂線の普通列車で米沢駅へ

今泉駅の駅舎開業当時からほとんど変わっていないと思われる駅舎。

トイレ、待合室も整備されています。

今泉駅に停車中のフラワー長井線米坂線の他、山形鉄道フラワー長井線も乗り入れる今泉駅。

元々は国鉄の路線だったためか、今もホームを共同使用しているようですね。

なか
なか
ラッピングが美しすぎる。

跨線橋から坂町方面をのぞむ坂町方面を跨線橋から…

今泉駅~萩生駅間は途中数kmのみ山形鉄道フラワー長井線も走行するため、しっかり整備されていますね。

なか
なか
あのクソデカい山を越えてきたなんて信じられん。
今泉駅に停車中の米坂線
行先幕はLEDタイプのもの

今泉駅からは2両編成の普通列車に乗車。

当駅からは短いですが気動車の旅です。

乗り換え時間は15~30分ほど設けられているので、非常時以外は特に時間を気にする必要もなさそうですね。

今泉駅出発後にフラワー長井線と分岐今泉駅出発後、すぐに山形鉄道フラワー長井線と分岐。

平野部を走る米坂線川西町の平野部を走る気動車。

これぞ日本の原風景と言わんばかりの車窓も魅力のひとつです。

米沢駅手前で奥羽本線と合流する米坂線米沢市の市街地をコの字に迂回するようにして、米沢駅へ。

奥羽本線と合流すると、もう間もなく終点です。

米沢駅の米坂線ホーム今泉駅から約30分、少し離れた4番線ホームに列車は到着。

現在もなお豪雨被害の爪痕が残る米坂線。

旅行者の一人に過ぎない自分にできることはたかが知れていますが、できる限りのことをしたいと思っています。

なか
なか
また鉄道で乗り通したい、米坂線。

【乗り方ガイド】米坂線代行バス 坂町~今泉・米沢|廃止か存続か?不通区間の現在をたどる|まとめ

以上、今回は「【乗り方ガイド】米坂線代行バス 坂町~今泉・米沢|廃止か存続か?不通区間の現在をたどる」という内容でお届けしました。

現在もなお豪雨被害の爪痕が残る米坂線。

旅行者の一人に過ぎない自分にできることはたかが知れていますが、できる限りのことをしたいと思っています。

なか
なか
また鉄道で乗り通したい、米坂線。
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