リゾートみのり引退後は、同時刻に快速湯けむりが当分は運行します。
車両は2両編成のキハ110系(一部ボックス指定席あり)が使用されるとのことです。
2020年6月に引退が決定した観光列車「リゾートみのり」に乗車してきました。
リゾートみのりといえば、デビューから10年経った今も愛され続ける、東北の観光列車。
宮城県で走る唯一の定期観光列車でもありました。
そんな列車が引退だなんて…
悲しすぎるっ!!
鉄道旅大好きブロガーとして、引退前に一度乗っておきたい…
ということで乗り納めの意味も込めて、リゾートみのりで仙台駅から新庄駅まで向かいました。
沿線には鳴子温泉を始めとした温泉街や観光名所、グルメが盛り沢山。
ぜひ旅行の参考にしてみてくださいね。
リゾートみのり乗車に利用した週末パスとは?
週末パスは、指定エリア内の鉄道が2日間乗り放題になる土日祝日限定のフリー切符です。
週末パスの魅力は何と言っても、乗車できる路線の多さ。
JRの路線に加え
山形鉄道、福島交通、阿武隈急行、会津鉄道(西若松~会津田島)、北越急行、上田電鉄、しなの鉄道、長野電鉄、松本電鉄、ひたちなか海浜鉄道、鹿島臨海鉄道、富士急行、伊豆急行
といった地方私鉄、第三セクター路線に乗車できます。
乗り放題切符として代表的な青春18きっぷや北海道&東日本パスでは、これらのほとんどの路線が使えません。
JR以外の路線がここまで使える切符は週末パスくらいなので、かなりの強みですね。
リゾートみのりとは?
リゾートみのりは、仙台駅~新庄駅間を東北本線、陸羽東線経由で結ぶ観光列車。
仙台駅~小牛田駅間は東北本線、小牛田駅~新庄駅間は陸羽東線を走ります。
陸羽東線には「奥の細道湯けむりライン」という愛称がつけられており、沿線には温泉街がたくさん。
- 川渡温泉駅
- 鳴子温泉駅
- 中山平温泉駅
- 赤倉温泉駅
- 瀬見温泉駅
というように、温泉という文字がつく駅名が5つもあるんです。
特に鳴子温泉は宮城県を代表する温泉街として、全国的に有名ですね。
陸羽東線の車窓から。鳴子峡の紅葉、少しずつ色づき始めてるね🍁 pic.twitter.com/GYopvVjihm
— なか@東北旅びより (@naka_travel) October 22, 2020
また沿線には鳴子峡という紅葉の名所もあることから、特に秋はかなり賑わいます。
沿線の観光に、そして温泉街へのアクセスに…
リゾートみのりはピッタリの観光列車ですよ。
リゾートみのり引退後は快速湯けむり号が運行することに
2008年10月にデビューした「リゾートみのり」が、2020年6月をもって、引退することとなりました。キハ48形気動車を改造したこの車両は、普通列車として約30年、「リゾートみのり」として11年の間、多くのお客さまにご愛顧いただきました。これまでの感謝を込めて、『ありがとう「リゾートみのり」キャンペーン』を実施いたします。
引用:JR東日本
リゾートみのりは2020年6月をもって、沿線から引退することが決定しました。
リゾートみのりの使用車両「キハ40系」ですが、デビューは1980年頃。
運用開始からすでに40年以上経過しており、各地で引退ラッシュが続いてました。
普通列車でも只見線、磐越西線などでキハ40系が使われてましたが、2020年3月13日をもって沿線から引退。
東北でキハ40系に乗車できる路線は、これで残すところ津軽線、五能線、男鹿線のみとなるわけですが…
近い将来、新型車両のGV-E400系と蓄電池電車ACCUMへ置き換えられることが決定してます。
相次ぐキハ40系の引退ラッシュ…
リゾートみのりの引退もそろそろだろうと薄々感じてましたが、まさかこんなに早いとは…
JR東日本仙台支社では、東北本線・陸羽東線で「快速湯けむり号」の運行を開始します。
引用:JR東日本
なおリゾートみのりの引退後は、当面は「快速湯けむり号」という快速列車を走らせる方針とのこと。
こちらが快速湯けむり号として使われる車両、キハ110系。
2両編成で、ボックス席が指定席、長椅子の部分が自由席となります。
まだ運行前ですが、こんな感じで荷物棚に番号がついてました。
リゾートみのりの引退後は、この車両がずっと運行し続けるのか…
と思いきや、これがそうでもないかもしれないんです。
出願日:2020-06-02
出願人:東日本旅客鉄道株式会社
区分:第12類(乗物) ほか2
商品役務:鉄道車両並びにその部品及び附属品 ほか13
OCRテキスト:HYBARI ひばり
続き https://t.co/CvYhIzSafn pic.twitter.com/vQE34NH0sk— 商標ウォッチbot (@tmark365) June 23, 2020
2020年6月2日、JR東日本が「HYBARI(ひばり)」という名称を新たに商標出願したようです。
この「HYBARI(ひばり)」が、リゾートみのりの後継となる新たな観光列車になるのではないか…?と言われています。
それならサービス面はともかく、繋ぎとして快速湯けむり号を走らせるのも納得がいきますね…
「水素をエネルギー源としたハイブリッド車両(燃料電池)試験車両の開発」にある通り、HYBARI(ひばり)は試験車両の愛称であることが判明しました。
つまり、HYBARI(ひばり)はリゾートみのりの後継車両ではないということになります。
仮に新車が導入されるとすれば、リゾートしらかみや海里でも使われているHB-E300系が候補として有力でしょうか…?
情報が少ないので何とも言えませんが、今後の動向に注目していきたいところですね。
さてさて、今回はそんなリゾートみのりに乗り納めの意味も込めて乗車してきました。
約3時間の鉄道旅でしたが、まったく飽きることなく過ごせたのでおすすめですよ。
【リゾートみのり乗車記】引退間近の観光列車で仙台から新庄へ
仙台駅からリゾートみのりに乗車
出発地は仙台駅。
ここからリゾートみのりに乗車して、終点の新庄駅まで向かいます。
リゾートみのりは4番線からの発車です。
「快速 新庄」と書かれた行先表示。
乗り換えなしで新庄まで行けるというのはやっぱり便利ですね…
リゾートみのりのロゴマーク。
上品な印象のある色合いです。
リゾートみのりの車内・座席
車内はこんな感じ。
2人掛けのリクライニングシートがずらりと並んでます。
足元がかなり広く、座席はフカフカで快適です。
窓も大きいので、車窓を思う存分に楽しめます。
枕カバーには、リゾートみのりのロゴマークが。
沿線の観光名所「鳴子峡」の紅葉をイメージした座席のデザインになってます。
車両の両端には展望スペースが用意されており、誰でも自由に使えます。
2号車のイベントスペースには、リゾートみのりの座れる置物がありました。
絵本も置かれてるので、子どもと一緒に過ごすのもよさそうです。
実際に席に座ってみました。
観光列車なので、各座席にテーブルが備え付けられてます。
普通のテーブルの他にサイドテーブルも。
肘掛けの部分から出せます。
座席のポケットには、沿線の観光案内が。
車窓の見どころなどについて詳しく書いてありました。
仙台駅を出発 小牛田駅までは東北本線を走行
9時13分、リゾートみのりは定刻通り仙台駅を出発。
途中の小牛田駅までは、東北本線を走行します。
出発からほどなくして、乗車証明書をいただきました。
シーズンごとにデザインが変わるらしく、2020年春バージョンには菜の花畑を走るリゾートみのりの写真が使われてました。
裏面はこんな感じ。
乗車記念スタンプを押す欄と、まち歩き特典の概要が書かれてあります。
この乗車証明書を指定のお店に持っていくと、様々なサービスを受けられるそうです。
まち歩き特典のサービスが受けられるのは、リゾートみのり乗車日当日のみです。
しばらくすると、車窓からは松島が見えてきました。
宮城県を代表する観光名所、日本三景の松島…
松島には何度も行ってますが、いつ見てもまったく飽きません。
宮城で観光する際はぜひ、立ち寄っていただきたいところです。
仙台駅出発から40分、リゾートみのりは小牛田駅に到着しました。
小牛田駅からは陸羽東線を走行
小牛田駅からは東北本線と分岐し、陸羽東線に入ります。
陸羽東線の車窓
宮城県の小牛田駅と山形県の新庄駅を結ぶ陸羽東線。鳴子峡や温泉街、辺り一面に広がる田園風景…様々な車窓を眺められるのも魅力のひとつである。 pic.twitter.com/PuCCqgR7Tw— 東北旅びより@東北の鉄道旅行メディア (@tohoku_travel) March 30, 2020
田園風景が辺り一面に広がっていて、なんだか懐かしい気持ちにさせてくれます。
途中の古川駅では10分停車するとのこと。
古川駅は東北新幹線の駅でもあるので、ここから乗車してくる方も多かったです。
鳴子温泉駅周辺を散策
仙台駅出発から約2時間、鳴子温泉駅に到着しました。
ここでは20分ほどの停車時間があるので、駅周辺を散策してみようかと思います。
さすが温泉街…なんと駅前には足湯が。
駅前だけでなく、街の至る所に足湯などの施設がありました。
足湯に入りたい気持ちは山々なんですが、今回どうしても立ち寄りたかったお店がありまして…
足湯は諦めて、こちらの「餅処 深瀬」というお餅屋さんにお邪魔することに。
購入したのは鳴子名物の栗だんご。
今回お邪魔した「餅処 深瀬」は、元祖栗だんごのお店として有名なんです。
栗だんご自体は初めてではないんですが、元祖を食べたことはまだなかったので…
せっかく鳴子温泉に立ち寄ったことですし、買ってみることにしました。
鳴子温泉駅を出発
約20分の停車時間ののち、リゾートみのりは再び新庄駅に向けて進み出します。
鳴子温泉駅周辺は山に囲まれていて、とても景色がいいです。
鳴子温泉駅を出発して一番最初のトンネルを抜けると、車窓からは観光名所の鳴子峡が見えます。
鳴子峡のベストシーズンは新緑の時期と紅葉の時期。
この時期の景観は特に素晴らしく、毎年多くの観光客が訪れています。
シーズン外ではあるものの、個人的には鳴子峡の雪景色もけっこう好きなんですが…
今年は暖冬なため雪がまったく積もらず、冬の景色を楽しめないまま終わってしまいました…残念…
列車は鳴子峡周辺で徐行運転をしてくれますが、5秒くらいで通り過ぎてしまいます。
撮影したい場合は、トンネルに入った時点でカメラを用意しておくのがおすすめです。
途中の最上駅では、陸羽東線の普通列車と行き違いになりました。
今回のように観光列車で旅を楽しむのもいいですが、普通列車でのんびり旅をするのもいいかもしれませんね。
そして仙台駅から約3時間、終点の新庄駅に到着しました。
車内はとても快適でしたし、沿線のグルメも満喫できましたし…
充実した旅になりました。
リゾートみのりの運転日・時刻表・停車駅・料金・予約方法・おすすめ座席
運転日
「専用臨時列車「ありがとうリゾートみのり号」の運行と特設サイトの開設について」にある通り、リゾートみのりは団体列車としての運行を残すのみとなりました。
運行日は以下の通り。
【下り】
8/8(土)、8/9(日)、8/10(月・祝)
- 「仙台→新庄」片道コース(日帰り・宿泊付)
- 「仙台→鳴子温泉」片道コース(日帰り・宿泊付)
- 「鳴子温泉→新庄」片道コース(日帰り)
【上り】
8/9(日)、8/10(月・祝)
- 「新庄→仙台」片道コース(日帰り)
- 「新庄→鳴子温泉」片道コース(日帰り)
- 「鳴子温泉→仙台」片道コース(日帰り)
ありがとうリゾートみのり号は、旅行商品としての発売になります。
詳しい料金などは、びゅうトラベルサービスをご覧ください。
時刻表と停車駅
仙台 | 松島 | 小牛田 | 古川 | 岩出山 | 有備館 | 川渡温泉 | 鳴子御殿湯 | 鳴子温泉 | 中山平温泉 | 赤倉温泉 | 最上 | 瀬見温泉 | 新庄 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
下り (仙台発) | 9:13 | 9:34 | 9:53 | 10:14 | 10:31 | 10:34 | 10:50 | 10:56 | 11:00着 11:23発 | 11:32 | 11:49 | 11:57 | 12:07 | 12:26 |
上り (新庄発) | 18:55 | 18:32 | 18:10 | 17:38着 17:53発 | 17:24 | 17:02 | 16:48 | 16:39 | 16:00着 16:35発 | 15:52 | 15:36 | 15:30 | 15:19 | 15:00 |
料金
- 日帰り:大人1名 5,500円~7,500円(税込)
- 宿泊付:大人1名 23,500円~24,500円(税込) ※2名利用から予約可
※旅行商品のみの発売となります。
※子ども用の設定はありません。
※宿泊は【鳴子温泉】鳴子観光ホテル、または【肘折温泉】優心の宿観月となります。
予約方法
ありがとうリゾートみのり号は、WEB限定での販売となります。
なお詳細は以下の通り。
- 発売日:2020年7月3日(金) 14:00~
- 予約方法:びゅうトラベルサービスにて予約
おすすめ座席
リゾートみのりのおすすめ座席は、景色がよく見える窓側のA席かD席です。
陸羽東線の車窓から。鳴子峡の紅葉、少しずつ色づき始めてるね🍁 pic.twitter.com/GYopvVjihm
— なか@東北旅びより (@naka_travel) October 22, 2020
A席から見た鳴子峡はこんな感じ。
対してD席側になると、渓谷がよく見えます。
【リゾートみのり乗車記】引退間近の観光列車で仙台から新庄へ|まとめ
以上、今回は「【リゾートみのり乗車記】引退間近の観光列車で仙台から新庄へ」という内容でお届けしました。
2020年6月で沿線から引退する観光列車、リゾートみのり。
6月以降は快速湯けむりとして生まれ変わります。
宮城県から観光列車がいなくなるのは残念ですが…
これからも鳴子温泉や新庄市へ行く機会はあると思うので、運行開始した際はぜひ利用させていただきたいと思います。