北海道&東日本パスを利用して、男鹿線のキハ40系に乗車してきました。
キハ40系といえば、鉄道旅行者から今もなお絶大な支持を得ている国鉄車両のひとつ。
そんな男鹿線のキハ40系が、2021年3月のダイヤ改正で新型車両のEV-801系に統一されることが決定しました。
こちらがそのEV-801系。
蓄電池電車ACCUMという愛称で親しまれています。
新しい車両はもちろん楽しみであるものの、人気が高いキハ40系が引退するのは寂しいですね…
ということで、秋田駅から男鹿線キハ40系に乗車して、終点の男鹿駅まで行ってみることにしました。
当ブログ「東北旅びより」では、以下の内容をメインに紹介していきます。
- 男鹿線キハ40系の乗車記
- 男鹿線キハ40系の車内や運用時刻表
- 男鹿線以外でキハ40系に乗車できる東北の路線
ぜひ参考にしてみてくださいね。
なお、乗車記からすぐに見始めたい場合は「【男鹿線キハ40乗車記】置き換え間近の車両に乗って秋田から男鹿へ」からご覧ください。
男鹿線キハ40系の乗車に利用した北海道&東日本パスとは?
北海道&東日本パスは、JR東日本とJR北海道の普通列車、快速列車、BRTなどが7日間乗り放題になる切符。
- バス・ラピッド・トランジット(バス高速輸送システム)の略
- バス専用道などを走ることで、路線バスよりも速達性、定時性を確保できる
- 現在、JRが運営するBRTは気仙沼線BRT、大船渡線BRTの2つ


北海道東日本パス、北東パスと略されることも多いです。
またJR線に加え
- 青い森鉄道
- IGRいわて銀河鉄道
- 北越急行
といった第三セクター鉄道も乗車可能なのが最大の特徴。
青春18きっぷで青い森鉄道とIGRいわて銀河鉄道に乗る際は、かなり注意が必要なので…
これはかなりの強みですね。

北海道&東日本パスの料金は11,330円。
つまり、1日あたり約1,620円分の移動をすれば元が取れます。

男鹿線ってどんな路線?
男鹿線は、秋田駅から奥羽本線を経由して追分駅~男鹿駅の約26kmを結ぶ地方ローカル線。
沿線には「男鹿なまはげライン」と愛称がつけられているのが特徴です。
現在、男鹿線ではキハ40系と蓄電池電車ACCUM(EV-E801系)が運用についています。
男鹿線で運用中の車両・車内・時刻表について
男鹿線で運用中の車両・車内
蓄電池電車ACCUM(アキュム)
男鹿線では新型のACCUMという車両が走っています。
- 男鹿線で運用されている「蓄電池駆動電車」の愛称
- 蓄電池を意味する英単語「accumulator」が由来
蓄電池電車なので、車両にはバッテリーを搭載。
男鹿線沿線は電線がないレール区間…いわゆる非電化区間と呼ばれるもの。
そのため電車の乗り入れができず、気動車(電気ではなく、燃料を原動力として走る車両)を導入していました。
ですがACCUMは非電化区間でも走れる電車ということから、次世代を担う車両として注目を浴びています。
ACCUMの車内はこんな感じ。
2両編成で、座席はすべてロングシートです。
車内には電気の流れを表すモニターも。

キハ40系
キハ40系は国鉄時代に製造された車両。
デビューから40年以上が経過した今でも、全国でバリバリ活躍しています…が。
JR秋田支社では、非電化区間の環境負荷低減を目的として、交流電化区間と非電化区間を走行できる交流蓄電池電車ACCUM「EV-E801系」2両1編成を男鹿線に先行投入し、2017年3月4日から営業運転を行っています。
このたび、環境対策(CO2削減)及び老朽した気動車の取替えのため、車両を新造し、男鹿線の車両を交流蓄電池電車ACCUM「EV-E801系」に統一します。引用:JR東日本秋田支社
男鹿線のキハ40系は、2021年3月のダイヤ改正で蓄電池電車ACCUMに統一されることが決定してます。
僕は熱狂的な鉄道ファンというわけではありませんが、それでもキハ40系の引退は残念な気持ちになります…
重圧のあるエンジン音…窓を開けて眺める沿線風景…
ローカル線の旅にこれほどマッチする車両は、なかなかありませんから。
車内はこんな感じ。
4人掛けのボックスシートがメインで、ドア付近にだけ6人掛けくらいのロングシートが設置されています。
写真は只見線で活躍していたキハ40系の車内ですが、一部の男鹿線のキハ40系もこのようなロングシートになっていました。
男鹿線は学生利用者もかなり多いので、混雑緩和のためにロングシートに改造しているのだと思います。
男鹿線キハ40系の運用時間帯
2020年現在、蓄電池電車ACCUMが運用についている時間帯が以下の通り。
※スマホは横にスクロール可
出発駅 | 出発時刻 | 到着駅 | 到着時刻 | |
---|---|---|---|---|
下り | 秋田 | 8:52 | 男鹿 | 9:49 |
12:09 | 13:07 | |||
15:28 | 16:28 | |||
上り | 男鹿 | 10:20 | 秋田 | 11:19 |
13:45 | 14:44 | |||
16:55 | 17:56 |
そのため、上記の時間帯以外はキハ40系が運用についているということになります。
キハ40系に乗車する際の参考にしてみてください。
2021年3月13日以降は、全列車が蓄電池電車ACCUMに置き換えられています。
【男鹿線キハ40乗車記】置き換え間近の車両に乗って秋田から男鹿へ
秋田駅から男鹿線キハ40系に乗車
スタートは秋田駅。
秋田県の県庁所在地、秋田市を代表する駅です。
ここから男鹿線のキハ40系に乗車していきます。
ホームへ行くと、すでに男鹿線のキハ40系が入線してました。
「男鹿なまはげライン」と呼ばれているだけあって、車両側面にはなまはげがラッピングされてますね。
そして行き先を示すサイドボード。
令和の時代になってもこの光景を見られるとは…
このレトロ感が、旅情をより一層感じさせてくれます。
今では蓄電池電車ACCUMのように、電光表示になっている車両がほとんど。
アナログなものがとても貴重に思えます。
秋田駅を出発
定刻通りに秋田駅を出発した男鹿線。
エンジン音を豪快にうならせながら、終点の男鹿駅を目指します。
約15分で途中の追分駅に到着しました。
追分駅からは奥羽本線と分岐し、男鹿半島を突き進んでいきます。
男鹿半島を突き進む男鹿線
田園風景の中を走る男鹿線。
男鹿線は海沿いを走る路線ですが、防風林などが立ち並んでいて車窓から海は見えないんです…
車窓から感じる夏の風景 pic.x.com/FoU3CBCu1v
— 東北旅びより@東北の鉄道旅行メディア (@tohoku_travel) November 12, 2020
海は見えませんが、田舎ののどかな風景を楽しめる路線なので、個人的にはとても好きです。
男鹿駅に到着 道の駅OGAREを散策
秋田駅から約1時間、終点の男鹿駅に到着しました。
男鹿駅は2017年に駅舎を新築したばかりなので、とても新しいです。
現在の男鹿駅から徒歩3分ほどの場所には、旧男鹿駅舎があります。
少し前までは「男鹿ステーションぎゃらりー」という施設としてオープンしていましたが、現在は閉鎖されているようでした。
旧駅舎時代は、駅を出るとなまはげがお出迎えしてくれてたんですね。
男鹿駅前の歩道をまっすぐ進むと、オガーレという道の駅があります。
ハタハタを始めとした特産品が売られてますし、他には飲食店なども。
観光にうってつけの場所です。
レストランの他に、ジェラートやソフトクリームを売っているお店も併設されているようでした。
次の列車までまだまだ時間がありますし、何か食べてみようかと思います。

しょっつる味のソフトクリームを注文。
しょっつるとは、魚や塩を原料とした秋田の伝統的な調味料のことです。
せっかく秋田に来たことですし、思い切ってしょっつるに初挑戦してみることにしました。
男鹿駅に戻ってきた筆者。
男鹿駅の展望テラスからは、駅周辺の景色を一望できておすすめです。
秋田駅行きの男鹿線キハ40系に乗車
発車時刻が迫ってきてるので、さっそく乗り込みましょう。
先ほど乗車してきた男鹿線キハ40系で、折り返し秋田駅へ向かいます。
天王駅~船越駅間の船越水道を渡る男鹿線。
この日は晴れていたので、とても綺麗でした。
船越水道を渡る男鹿線 pic.x.com/7WAWgOytws
— 東北旅びより@東北の鉄道旅行メディア (@tohoku_travel) September 30, 2020
動画で見るとこんな感じ。
この辺りは見栄えがよく、とてもおすすめです。
追分駅にて奥羽本線と合流。
終点はもうすぐそこです。
男鹿駅から約1時間、秋田駅に戻ってきました。
2021年3月…男鹿線で長らく愛されてきたキハ40系は、EV-801系へ置き換えに。
新型車両も個人的に好みですし、機会があればまた男鹿まで行こうかと思います。
【男鹿線キハ40乗車記】置き換え間近の車両に乗って秋田から男鹿へ|まとめ
以上、今回は「【男鹿線キハ40乗車記】置き換え間近の車両に乗って秋田から男鹿へ」という内容でお届けしました。
男鹿線キハ40系が5両編成で運行される風景はとても有名なんですが、その景色がもう見れなくなると思うと寂しいですね…
男鹿には観光名所も盛り沢山なので、ぜひ男鹿まで足を運んでみては?



